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行政の規制による官僚の利権漁り 

東京医大の裏口入学のニュースが、マスコミを賑わしている。

あれは、東京医大の特殊な問題というより、行政が規制を張り、それによって官僚が利権を得るという、ありふれた腐敗の問題。

「私立大学研究ブランディング制度」という補助金制度が、今回の賄賂の源になったが、文科省行政は、これまでの固定的な補助金・助成金を減らし、この種の競争的補助金制度をいくつも立ち上げてきた(多くが成果を残していない)。それは、一種の規制だ。官僚側は、特定の大学に規制のお目こぼしを与え、優遇する、一方、大学側がそれを期待して、官僚に天下り先や、賄賂を提供する。これと同じ腐敗の構図が、日本をさまざまな面で蝕んでいる。

で、医学部への裏口入学の問題。いくつかの私立大学では行われていることが公然と噂されていた。さすがに、寄付金の額によって、入試点数に下駄をはかせるということはあからさまには行われないようになったようだが、同窓会経由で同窓生の子弟が優先的に入学を許可されるといったことは頻繁に行われているようだ。公立大学では地元の学生を優先することも昔からあった。現在、地元枠等、一般入試とは別な入試が行われているが、そこに情実が入り込む可能性も指摘されている。

そもそも、医師が経済的に恵まれている時代はもう過去のものになった。毎年の医師養成数は1980年代まで7600名前後、それが2割前後増やされている。人口減少社会になっても、同じだけの医師が養成され続けている。医療の専門分化が進んでいるとはいえ、医師の労働環境が改善される見込みは少なく、また収入も減る(実際減り続けている)。少なくとも、診断等の医師の仕事の多くが、AIに置き換わると予測されている。画像診断をAIに行わせる組織も立ち上げられている。医師の仕事内容が今後大きく変わり、その範囲は狭くなることだろう。

一応、医師免許は食うに困らない免許ではあるが、優秀な学生のほとんどが医学部に進学するのは異常だ。理学部等からPhDをとっても仕事にあぶれることのないようにして、基礎的な学問領域に、優秀な学生がもっと多く行くような政策を取るべきなのだ。

文科省の高等教育を管轄する局長が、自分の子供を、よりによって医学部に裏口入学させるとは、世も末だと溜息がでる。その倫理観のなさ、将来展望の貧しさ・・・。

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