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小児科開業医に、深夜勤務をさせる? 

山梨県郡部の小児救急医療センターの夜間休日業務の深夜を除く時間帯を、地域の小児科開業医が担うことになったというニュース。それだけならば、良く頑張っているな、無理にならないのだろうかという感想を抱くだけだ。

しかし、この毎日新聞の記者は、それだけでは不十分と思っているらしい。「医師の協力を得られず」、19人「しか」いなかったといった口調に、それが端的に現れている。甲府で深夜救急を行っているのは、まったく別な問題だろうに、最期にそれを付け加えて、あたかも、この郡部の小児科医が熱心に救急にあたっていないかのような印象を与えようとしている。

以前から記しているように、開業医の平均年齢は、優に50歳を超えている。その開業医が、深夜業務に従事するとすると、24時間近く連続勤務をすることになるのだ。恐らく、平日の深夜勤務に就く場合は、36時間以上の連続勤務に近いことになるだろう。これは、体力的に到底無理である。中高年の新聞記者諸氏、ぜひそうした労働環境に身を置いてみて欲しい。

財務省は、「医師の給与が高すぎる」から、来春さらに診療報酬を減らすと言明している。その一方で、この夜勤のような一種のボランティア活動を求めている。医師は、勤務医・開業医ともに犠牲的な精神で、こうしたボランティア業務をこなしてきた。それにも限度がある、という声が医師のなかから挙がってくるように思える。官僚は、医療現場を締め上げれば、締め上げるだけ、「効率的な」「よりよいサービス」を得られると思い込んでいる。彼等のために、滅茶苦茶なボランティアを奉仕する理由は一つもない。・・・という、士気の低下が起きることだろう。


以下、引用~~~


深夜の受け付けせず 山梨・郡内の小児救急医療センター検討委決定
07/10/30
記事:毎日新聞社
提供:毎日新聞社

郡内の小児救急医療センター:深夜の受け付けせず----検討委決定 /山梨

 ◇「医師の協力得られず」

 郡内地域の小児救急医療センター開設を協議する「富士・東部地域小児救急医療検討委員会」(会長、杉田完爾・山梨大医学部教授)は29日、昭和町で2回目の会合を開き、深夜(午前零時-翌朝7時)は受け付けないことを決めた。県内の小児科医110人に実施したアンケートで「深夜帯まで協力できる」と答えた医師が19人しかいなかったため。同委員会は今後、センターの運営体制など詳細を詰める。

 アンケートは郡内のセンターに対する協力意向を問う内容で、110人のうち86人が回答。そのうち協力できると答えた医師は51人で、休日(午前9時-午後7時)と土曜日(午後3時-午後7時)で「月1回は協力できる」とした医師はそれぞれ14人と13人だった。準夜帯(午後7時-午後11時)で「2カ月に1回」とした医師を含めれば、深夜を除くローテーションは組めるとした。

 診療時間を巡り、1回目の会合では「当分は準夜帯で行い調査すべきだ」「深夜の患者も案外多い」と意見が割れていた。甲府市の小児初期救急医療センターは、深夜診療を行っている。【吉見裕都】

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