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混合診療の現実 

混合診療が実現した時の医療を予想する。

十分な医療を受けるのには、国民健康保険のような公的保険だけでは不十分で、盛んにテレビで宣伝する外資系ないし国内の保険会社の保険に加入する必要がある。

保険会社は、給付を減らすことが、経営の成功になる。医療保険の支払いに応じることは、保険会社にとって損失なのだ。健康な人だけを選んで加入させたり、支払う時に様々なことを持ち出して支払わない、ないし支払うことを遅らせようとする。民間保険会社は、損失即ち保険給付を出来るだけ減らそうとするのだ。

最近、メタボメタボとマスコミを使って、官僚が喧伝しているが、メタボの人間は、保険料が高くなる。または、保険加入を断られる。

それ以外にも、高齢者・基礎疾患を持つ者にとっては、民間保険に加入することは至難の業になる。または、極めて高額の保険を買うことになる。オリックスの宮内会長が、混合診療を進める相談をしていた政府の諮問会議で、重病になれば、家を売ってでも、医療費(保険料)を支払うことだろうと言っていたのは、誇張でも何でもない。事実なのだ。

こうした病人の苦労だけに終わらない。

保険会社が適切な経営をしているのかチェックするために、行政は様々な作業をすることが必要になる。その行政費用がかさむ。さらに、医療機関は、ある患者に対して、特定の検査・治療行為をする際に、保険会社から承諾を得なければならなくなる。それにも多くの事務手続きと費用がかかることになる。

混合診療でメリットを受ける層は、例外的な富裕層だけである。彼等は、保険を自由に購入し、様々な高度医療を自由に選択し、その恩恵を享受する。例外的な富裕層とは、大企業の経営者・政治家それに高給官僚といった連中だ。彼等は、大都会の大病院、居心地の良い個室に思う存分入院し続け、最高の医療を受ける。

あぁ、書いていて、胸糞悪くなってきた・・・マスコミは、どこまでこうした混合診療の「真実」を伝えるのだろうか。そして、国民諸兄姉が、どれだけ自分の問題として把握するのだろうか。

コメント

こんばんは。
いつも勉強させてもらってます。

混合診療の解禁、ずっと怯えておりました。
私にとっての医療崩壊は、混合診療の解禁でしたから。
先生の記事を読んでいたら、暗澹たる気持ちになりました。
自分はもちろん、自分の大切な人達がお金がない為に、必要な医療を受けられないかもしれない。
これは、かなり辛いことです。
現行制度が破綻してるのも分かっているので、何らかの改革は必要だと思いますが、いきなりの混合診療解禁論は、ショックでした。
ただ、私の周囲は、この問題、全然知りません。
医療崩壊についても、ほとんどの人が興味ないみたいですね。
絶望的な気分です。
嘆いてばかりはいられないので、微力ながら、医療問題、広めていきます。

混合診療をすすめられたら医師をかえろ、あるいは必ずセカンドオピニオンをとれ、ということになりそうです。医療紛争の多発が予想され、弁護士にとってはよいことかもしれませんが、あまり歓迎すべき事態とも思えません。

たかさん

すると、医療をお受けに成られる側なのでしょうか。医療を受ける側、その仕事をする側両者にとって、大きな危機だと思います。私も、そう遠くない将来、医療を受ける側に確実に回りますし、老母のことを考えたりすると、暗澹たる気持ちになります。

社会的な共通財としての医療を、軽視してきたツケなのかもしれません。一度、破壊的な状況に陥らねばならないのかもしれません。

その先を見越して、いろいろと考えて行く必要がありますね。

岡本哲さん

仰られるようになるのでしょうね。弁護士の増産、保険会社への金融当局の監視強化等等は、すべて来るべき医療制度を見越してのことなのではないでしょうか。

医師の間にも、現在の医療制度への不満から、混合診療に救いを求めようという動きが大分ありますが、結局は、政財官の混合診療を推進しようとする勢力にうまく利用されるのが目に見えています。

こんばんは。
はい、患者の側の人間です。仕事は、
医療に多少関係していますが。
持病があるので、今も毎月クリニックにお世話になってます。
先生がお母様の事をお考えになるように、私も父や母の事は考えますね。
後期高齢者医療制度にも反対ですが、特に療養病床の削減が許せません。
受け皿もないのに…。

さきほど、医療に関係する仕事と書きました。
ところが、うちの職場ではいまだに医師叩き、盛んです。
医療に関係する職場でさえ、こういう状況なのだから、一般の国民が無関心なのは、変に頷けてしまいます。
先生がお書きのように、一度破滅的な事態を味わう羽目になるんでしょうね。
というより、混合診療が解禁されたら、我々庶民は永遠に破滅ですけどね。
これからも「医療崩壊」は政治の問題だと訴えていきます。
長々とすみませんでした。

たかさん

そうですか。医療問題に関心を持ち続けてくださって、機会があれば、それを周囲の方に語りかけてくださったり、投票行動やら、お仕事の関連で、問題を解決する方向に動いてくだされば、とても嬉しいです。

私のブログなぞ、壁新聞程度の存在でしかありませんが、何かお気づきのことなどありましたら、お教え下さい。

医師と患者さんが手を携えて、病と闘い、社会問題に取り組めるようになると良いのにといつも思います。

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