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首相周辺の防衛線 

どうも2015年が、統計不正が出現することになった分岐点だったらしい。2014年の選挙で、自公が大勝し、政府は内閣人事局を設置、官僚の人事権を握った。国会は、戦争法案の審議で大荒れになっており、それ以外の問題を野党側から追及される可能性は低かった。官僚は、安倍一強となった状況を目の当たりにし、さらに人事でも縛られたことを知り、一気に安倍政権になびいた。

安倍政権にとっては、「アベノミクス」の失敗が露わになっており、それを覆い隠す必要があった。上記の国会の状況、それに一気に自分たちになびき始めた官僚機構を使って、統計不正に突き進んでいった、という経過だったようだ。

問題が公になったときの政権というか安倍首相本人の対応は、安倍首相の周囲で火の粉を振り払うという方針だ。担当官僚のミスとして済ませるか、最悪首相秘書官のレベルで押しとどめる。首相秘書官が当該問題に関して記憶を喪失し、また自分一人の考えで行動し、それを首相に上げることはしなかった、という方針だ。

モリカケ問題では、この対応で安倍首相は切り抜けたかに見える。だが、依然として、彼にとっての不都合、本当のことが少しづつ出てきている。その追及は、さらに続くはずだ。

今回の統計不正問題では、中江前首相秘書官を通して官邸から厚労省に圧力がかかり、それによって統計検討委員会の方針が「10時間」という短い時間の間にガラッと変えられ、賃金統計が上振れする方向に変更された。担当官僚は、自分の考えで変えたというニュアンスの答弁をしているが、それが自己撞着であることを示す証拠が挙がってきている。官邸の圧力を覆い隠そうとして官邸への忠誠を示そうとしたが、失敗している。中江氏は、自分の判断で、毎月勤労統計に関する見解(という表向き、実際は圧力)を厚労省にかけたと言っている。しかし、加計疑惑の際の柳瀬前首相秘書官も同様な主張をしていたが、首相秘書官の個人的な判断で、国の根幹を左右することが許されるのか。また、秘書官の上司たる首相の責任はどうなるのか。首相周辺で防衛線を張るこのやり方は、破たんしている。

安倍首相という人物は、平気で嘘をつく。おそらく、これから表面化する激烈な財政破綻状況を、嘘をつき続けることでやり過ごそうとしているのではあるまいか。森友疑惑で、公文書改ざんを実行させられた近畿財務局の官僚が一人自死している。安倍首相は、その重みなぞ何も感じないのである。自らの為政で国民がどのような痛みを負おうが、彼には関係ないのだ。ただ、嘘をつきとおすのみである。

それを国民がいつ気づくのかという問題だ。

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