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平成の終り 

平成という年号の時代が終わる。これは人為的に区切られた一つの時代に過ぎないが、この30年間が、自分にとって、わが国にとってどのような時代だったのか、思いを巡らせるのは悪いことではない。

私にとっては、最後の数年間を除き、自分で仕事を立ち上げて、必死に働き続けてきた時間だった。両親、各々を天国に送り、子供たちも家庭から離れて行った。自分で仕事を始めて、硬直化した行政に驚かされることが続いた。ある程度の将来の見通しが立ったところで、早めにリタイアすることに決めた。

リタイアするまでは、もっぱら医療行政と医療経済に関心があったが、リタイア後には、もっと広く政治経済の問題に関心が拡大した。そして、この6年間の安倍政治である。安倍政権は、新自由主義的経済政策を引き継ぎ、「異次元の金融緩和」というリフレ政策を取った。それが、下記の論考にもある通り、完全な失敗に終わった。安倍政権になるまでも、政府債務が莫大な額積み上げられてきたが、安倍政治によって、それは大きく増大し、今後わが国を待ち受けるだろう経済的困窮を想像すると、戦慄を覚える。

さらに、安倍首相は、戦前の国家体制に復帰を目指している。ところが、その体制の上には、彼の考えるところでは、米国が存在するのだ。わが国は、安倍政権によって、確実に戦争をできる国にさせられた。彼らは、憲法の基本三原則を取り除き、緊急事態条項を憲法に書き加え、自衛隊を日本軍とすべきだと考えている。米国を領主と仰ぐ、安倍首相を国家元首とする独裁国家にひたひたと進みつつある。

日刊ゲンダイに掲載された、高野孟氏による、わが国の凋落を述べた文章を引用する~~~

こちら。

間もなく終わろうとする平成という時代を振り返るため、いろいろな分野のデータを集めているのだが、その中でもとりわけ驚いたのは、日本株の時価総額の凋落ぶりだった。

1989(平成元)年はバブルのピークで、その当時の日本株の時価総額は全世界の半分を超えていた。中尾茂夫明治学院大学教授の近著「日本が外資に喰われる」(ちくま新書)に掲げられている分かりやすい図表を見ると、89年の世界時価総額ランキングの断然のトップはNTTで、それに続き日本興業銀行、住友銀行、富士銀行、第一勧業銀行と5位までを日本企業が占め、それ以下も三菱銀行(7位)、東京電力(9位)、トヨタ自動車(11位)、三和銀行(13位)、野村証券(14位)、新日本製鉄(15位)など、なんと上位30のうち21社が日本企業である。

それに対して、2018年のランキングを見ると、最上位を占めるのはアップル、アルファベット(グーグル)、マイクロソフト、アマゾン、テンセントなど米国と中国のIT系企業で、世界トップ30のうち18社が米国、5社が中国。日本はどうしたのかと思えば、辛うじて29位にトヨタが残っているだけである。

この一事を見ただけでも、30年間の最後5分の1を占めるアベノミクスを含めて、平成の日本が結局のところバブル狂乱の後の崩壊と収縮に何ら対処することができないままに、世界的なIT化の波に致命的に乗り遅れてきたことが分かる。

国連が毎年発表する「世界幸福度ランキング」でも、日本は15年の46位から下がり続けて19年は58位。近辺にどういう国があるかというと、上にエクアドル(50位)、タイ(52位)、韓国(54位)、エストニア(55位)、下にホンジュラス(59位)、カザフスタン(60位)といったところである。

あるいは、米CIAの「ワールド・ファクトブック」最新版の世界実質成長率ランキングを見ると、日本は164位で、アジアの中では17位。下にはブルネイ、北朝鮮、東ティモールがいるだけの最下位集団である。こうした数字は、たぶん読者の皆さんが抱いている自国イメージとだいぶかけ離れているのではあるまいか。にもかかわらず、総理大臣を筆頭にこの国の人々は、まだ40年も前の「ジャパン・アズ・ナンバーワン」幻想にとらわれていて、多くの指標で上位にある近隣諸国に軽蔑の言葉を投げたりしている。

これが平成末の「世も末」の姿である。

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