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救急搬送受け入れの安請負 

ここで問題にされたケースは、消化管出血の大変難しい症例だったようだ。受け入れ「拒否」ではなく、受け入れが不可能であったというのが正確な表現。

行政は、何が何でも三次救急医療機関に搬送してしまえ、と無茶なことを言う。何故「受け入れられなかったのか」を問題にしないのだろう。二度と起きないようにしたい、と知事が言うのは勝手だが、途中で仕事を放り出した前首相が、年金データの刷り合わせを1年間で終えると空約束したのと同じように、無責任極まる発言だ。

行政担当者・知事は、先ずは、現場に足を運んで、何故受け入れられなかったのかを知る努力をすべきだ。恐らく、地方自治体では対応しきれない問題があることだろうが、それはそれで、率直に公表すべきである。危機を覆い隠すのは、危機自体をさらに大きくする。福島県の救急問題といい、兵庫県のこの問題といい、結局、救急の現場にだけさらなる負担を押し付けて幕引きしてはならない



以下、引用~~~


「二度と起きぬよう」兵庫県知事が救急医療体制見直し 姫路の救急搬送拒否死亡
07/12/11
記事:毎日新聞社
提供:毎日新聞社


姫路の救急搬送拒否死亡:「二度と起きぬよう」 知事が救急医療体制見直し /兵庫


 姫路市で急病の男性(66)が病院での受け入れを断られ続けた後に死亡した問題で、記者会見した井戸敏三知事は「二度と起きないようにしたい」として救急医療体制を見直す方針を明らかにした。

 県医務課によると、見直しでは、通常の搬送先の「2次救急医療機関」が30分以上見つからなかった場合、1分間の呼吸回数が10回以下などの患者を「プレショック状態」と救急救命士が判断。県災害医療センター(神戸市)などの「3次救命救急センター」や特定機能病院の神戸大付属病院(同市)に搬送できるようにした。

 プレショック状態以外の患者でも、2次救急医療機関が見つからずに30分経過した際には、搬送中の救急車に加え、消防本部も受け入れ可能な病院を探すこととした。

 県は連携を確認するため、医療機関と消防、医師会でつくるメディカルコントロール協議会を県内5カ所で開く予定。中播磨・西播磨地区は今月中に開催する。【四谷寛】


コメント

やがては

三次救急病院も完全に崩壊していくんでしょうね。

先生のおっしゃる通りだと思います。
現場を知らずして現場を変えることなど、出来るわけがない。
自民党にしても、政策がどこかずれているのは、現場を知らないからでしょうね。
医療費削減・医師数抑制といった政策の間違いに、いつになったら気づくんでしょうかね。
まあ、医学部の定員は、やっと増やし始めたらしいですが。
でも、医師の卵が沢山いたとしても、中堅どころの先生がどんどん辞めてる現状で、誰が教えるんでしょうか?


我が自治体では、一昨年、新しく市立の総合病院を作りました。
病院の運営は、ある大学病院に託し、小児科は、毎日二次輪番‘だけ’を担当する予定でした。
医師会も病院運営者も、そのつもりでした。
既に、一次の小児を受け入れる急病センターはありますから、
「これで重症患者を効率よく診られる」
と喜んだものです。
ところが、開院直前になって、行政がゴネ出しました。
曰く「公的病院なのだから、一次も診るべき。」と。
なまじ、‘市立’病院なので、医師会も病院運営者も折れることに。
で、今、その市立病院は、‘一次患者だけで’毎日2時間~3時間待ちの状態が続いています。
行政なんて、どこもこんなレベルなんですかね。
長文、失礼しました。

この県の三次救急医療機関で、麻酔科医師が手術室で自殺を遂げたことを、以前のエントリーで記しました。仕事による欝だったのか、うつ状態を放置しいつも通りに仕事をさせ続けたために欝が悪化したのか、その両方の問題だったのか、市当局は明らかにする責任があります。この医師の死に際して、薬の管理は問題がなかったという病院当局の会見は、あまりに酷いものです。

この報道の発言は、県知事ですが、同根の問題を含んでいるように思えます。

私も、しばらく公的病院で仕事をしたことがありましたが、やはり労働環境は劣悪でしたね。どんどん医療労働環境が悪化しつつある現在、勤務医には、将来展望が開けないのだろうと思います。そちらの市立病院でも、医師が逃げ出すのではないでしょうかね・・・。

焼け跡

中間管理職様のブログに下記のようなコメントがありました。
コメント主の素性は確認できませんが信頼度は高いと思います。
安請け合いの結果がどうなるかは、現場で働いている医師なら想像に難くありませんよね。

http://ameblo.jp/med/entry-10056298993.html#c10082752538

■もはや現実です

悪名高き福島県の勤務医です。
もはや、おそれていた事態に突入です。
救急隊は、こちらの状況におかまいなく
患者を送るようになりました。
今、心肺停止の患者の治療中でみられません。といっても、ことわらない約束です、と
もう、玄関まで救急車がきています。
訴えられない内に、当直勤務のない病院に逃げ出そうと、本気で考えています。
Dr. mama 2007-12-13 15:40:46

う~~ん、酷い話ですね。

福島のこの救急搬送対応を提言した人物が院長をする大原病院では、救急部門がないとは、無責任きわまりないですね。

救急患者を受け入れて、手に負えないことが分かり、不幸な転帰をとった場合、医師が有罪とされる判例が出ている・・・これでは、救急医療は、不可能ということですね・・・。

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