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療養病床削減幅を圧縮・・・またまた朝令暮改 

慢性疾患を持つ高齢者等が入院する場合に利用するのが、療養病床である。厚生労働省は、療養病床を半数以下に減らそうと目論んでいた。しかし、療養病床に患者のニーズがあること、それに猫の目のように変わる厚生労働省の施策に不信感を医療機関が抱いたことなどから、その削減の誘導に乗らなかった。そこで、厚生労働省は、削減幅を小さくすると、方針転換をした・・・というより、現実を追認した。

その理由が振るっている、というか呆れてしまう。「この削減計画は将来の高齢者人口の伸びを考慮していなかった」というのである。厚生労働省は、人口の高齢化に対処することが、第一に求められるのではないか。本心は、高齢者が増えることを見越した上で、療養病床を減らし、「在宅医療」にする、即ち、家族による介護看取りという彼等からするとコストのかからぬ医療に持ってゆく積りだったのだろう。その本心は、明言できないとみて、高齢者人口の伸びを考慮していなかった、とヌケヌケと言う。このような官僚に、医療政策が担当できるのだろうか。

削減幅の圧縮は、たった5万床だ。これで、将来の高齢者の慢性疾患による入院の需要をまかなえるのか。さらに、それをまかなえず、家族による介護医療も望めぬとなれば、高齢者の病人が、難民化することはないのか。厚生労働省は、財務省・経済界からの医療費削減命令だけに忠実であり、こうした国民の痛みには対応しようとはしない。そして、年金行政の滅茶苦茶振りでの分かるように、行き当たりばったりの無責任な行政を続けている。

最後に、消費税・保険料のアップをに示唆するメッセージをちゃっかり入れている。官僚の天下り先の特殊法人を廃止しそれに対する助成金を無くし、不要な公共事業を無くせ。平成の大合併で起債を認めた地方自治体の収入を、箱ものに用いるな(ある北関東の都市では、この合併による特例債で、「観覧車」を作ったそうだ)。こうしたことをまず実行し、医療介護への予算を確保するべきだ。消費税・保険料のアップを検討するのは、その先だ。


asahi.comより引用~~~

療養病床、削減幅を緩和 厚労省修正で存続5万床増
2008年01月05日

 慢性疾患の高齢者が長期入院する療養病床の削減問題で、厚生労働省は現在約36万床あるベッド数を12年度末に15万床まで減らす当初の計画を大幅に緩和し、5万床上乗せした20万床程度を存続させる方針を固めた。高齢者人口の伸びへの対応と、早期のリハビリテーションを重視する観点から計画修正に踏み切る。

療養病床の削減計画

 厚労省は、療養病床の高齢者の半分近くは専門的な治療の必要性が低い「社会的入院」とみている。退院後の介護の見通しが立たないなどの理由で入院が続き、医療費を押し上げる一因となっていると分析。06年の医療制度改革では、費用を医療保険でまかなう「医療型」の25万床を12年度末に15万床へと減らし、介護保険でまかなう「介護型」は全廃する計画を打ち出した。介護型は当時13万床で、現在11万床まで減っている。

 療養病床の廃止分は、よりコストの低い老人保健施設や有料老人ホームなどに転換し、厚労省は年間3000億円の医療・介護給付の削減を見込んでいた。これに対し、日本医師会や病院団体は「医療行為が必要な人も多く、行き場のない高齢者が続出する可能性がある」と反発していた。

 だが、この削減計画は将来の高齢者人口の伸びを考慮していなかった。06年末に公表された最新の人口推計では、75歳以上の人口は06年の1216万人から12年には1526万人へと25%増える。厚労省は各都道府県に対し、12年度末時点で存続させる療養病床数の目標を出すよう求め、全容がほぼ固まりつつある。高齢者の人口増を反映させると、全国で18万床程度が必要になる

 さらに、当初計画では医療型の削減対象に含まれていたリハビリ用の療養病床2万床も存続させることにした。脳卒中や骨折の後などの早期リハビリを充実させ、寝たきりの高齢者が増えないようにする。この分も合わせ、存続ベッド数は計20万床程度となる。

 ただ、療養病床の削減計画が大幅に緩和されることに伴い、医療費の削減効果も限定的にならざるを得ず、将来の税負担増や現役世代の保険料の引き上げにつながる可能性がある。

コメント

すごいな、厚労省

恥ずかしくないんだろうか?
政治家にしても官僚にしても、肝心な部分はきちんとした訂正や謝罪をしないですね。
これから高齢者が増えていくのは、分かり切っていることなのに、逆行するような政策をやめようとしない。
介護疲れでの痛ましい事件も増えていますし。
殺伐として心のない国になり果てた気がします。

日本はマスコミが偏向していますから、そこが不幸ですね。
療養病床の削減について、知らない人がほとんどですから。
朝青竜や亀田問題なんかより、社会保障の危機を伝えてこそ、マスコミの意味があると思います。

仰られる通りですね。

年金の処理が、あれだけメチャクチャでしたから、もう何があっても驚かなくなっていますが、医療介護は、生命に直結するインフラですから、ただ傍観しているわけにはいきませんね。

特に、病気療養をなさっている方にとっては、すぐにも生死に関わってくるようなことでしょう。

マスコミについても、全く同感です。多少は、こうした問題を取り上げるようになってきていますが、表層の理解で、センセーショナルに取り上げられることが多いですね。

今も、日本が世界の注目を集めなくなった等とテレビで評論家が言っていますが、国民一人当たりGDP世界18位にまで落ち、米国べったりの政策を取っていたら、せいぜい米国の信託統治領程度の扱いになっても仕方のないことでしょう。

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