FC2ブログ

奨学金という利潤追求システム 

大学(特に公的大学)の学費は上がり続けている。現在、国公立大学の学費は年50から60万円だが、90万円台にまで値上げされると言われている。生活費も高騰している。

そこで、学生にとって奨学金が頼みの綱になるが、日本では、貸与型の奨学金が圧倒的多数。卒業時には数百万円の借金を背負って社会に出ることが普通になっている。

そして、一部の卒業生は、自己破産に陥る。過去5年間(2015から2018年度まで)で約8000人が自己破産。2018年度だけだと約2000人。奨学金を貸与する日本学生支援機構JASSOは、その自己破産の発生率は、普通の人口当たりの発生率と変わらないと述べている。こちら。

だが、学生が卒業時点で、数百万の借金を背負わせられること、奨学金の返済督促は厳しいこと等は異様なことだ。自己破産が多いのは恐らく借金額が多いためであり、借金額を階層化すれば、借金額の多寡により自己破産が多いことが明らかになるはずだ。

貸与型奨学金は、実際には一般市中金融機関が貸し出す。JASSOのウェブサイトの別なページに貸出利率の一覧が載っている。固定金利だと0.2から0.6%程度で、現在の銀行貸し出し金利からして特に高いわけではないが、それでもかなりのもの。奨学金貸与事業で、毎年350億円程度の利益が上がっているらしい。奨学金まで、利潤追求の事業になっている。JASSOは、恐らく、有力な天下り先になっているのだろう。これは、財力の乏しい新卒者を「食いもの」にしていると言われても仕方あるまい。

外国では、返済不要の給付型奨学金が主流だ。わが国だけが、貸与型が圧倒的に多く、JASSOや、関連金融機関が、学生から利潤を吸い上げている。

奨学金国際比較

現政権は、貸与型ではなく、返済不要の給付型奨学金を増やしたというが、給付型はまだ10%を超えた程度。給付条件が厳しく、それだったら授業料減免を受けた方が良いと言われるほどだ。さらに、この拡充したという給付型奨学金を扱える大学に、産業界・行政・政治の意向に沿うことという条件を課している。新たな給付型奨学金も、学生ばかりか大学までも「食いもの」にする積りなのだ。

こうした政財官の利潤追求システムは、社会のいたるところに張り巡らされている。それは普段はあまり表には出てこないようになっている。政治を変革しないと、この搾取を行う制度は、変わらない。若者よ、目を覚ませ。

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://nuttycellist.blog77.fc2.com/tb.php/8069-4be9e09f