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「ポンプマッチ」 

松尾貴史氏が、参院選が終わると同時に、テレビをポンプマッチと評していたのを読み、爆笑した。選挙終了後、テレビ等マスメディアが「投票率が低い」ことを大きな問題として取り上げはじめたことを指している。

選挙戦の期間中、まるで選挙がないかのように選挙を無視し、政策論議を取り扱わなかった・・・それが、火を一生懸命消すポンプであり、選挙が終わると同時に選挙の問題として低投票率をあげつらうのが、火をいまさらながらつけようとするマッチである、というわけだ。マッチポンプならぬポンプマッチだというのだ。面白い。

だが、笑っているばかりではいけない。ベビーブーマー世代の子供たちの世代が、二次的なベビーブーマーとなるはずだった世代。彼らは新自由主義経済体制の歪をもろに受け、ロスジェネ世代となってしまった。主に経済的理由で、結婚・出産・子育てを諦めてしまった。2004年の1億2千万人をピークにして、人口は急激に減少している。2100年には明治維新の時代の人口4700万人にまで減ることが予想されている。人口と国力は、相関するので、今後国力は大きく右肩下がりで下がって行く。

その過程で、企業は労働力をさらに安価で使い続けようとする。また、社会保障を維持可能にするためと称して、少なくとも70歳までは労働し続けなけれがならなくなる。消費税増税と合わせて、こうした社会保障の引き下げは、経団連が以前から要望していたことだ。消費税は経団連は19%を要望し、先ごろ自民党の税制調査会の大物は20%までの増税を言明した。国力低下に伴い、社会保障も大きく切り下げられる。給付は切り下げ、社会保険料は切り上げだ。 マッチで発火する、発火すべきであった問題は数多い。マスメディアは申し合わせたように、こうした問題を選挙期間中に取り上げず、問題が燃え上がろうとするのに対して水をぶっかけていた。

その一方、投票率は過去最低に近かったらしい。特に若い人々は、3割台だったと聞く。政治への関心がなく、また政治にコミットしても何も変わらない、と自分の臍を向いた発想のようだ。最近、TBSの午後、時事問題を積極的に取り上げていたデイキャッチという番組が終了になり、若者向けの番組にとって代わった。あまり聴きたい内容ではないのだが、車を運転している最中に時々聴くことがある。その若者向け番組で扱っている内容は社会的、政治的関心はゼロ。もっぱら身の回りのこと、それに自意識の敏感さを思わせる内容ばかり。

この若い人々の生き方は、私を含めて上の世代の責任も大きい。教育の問題、それに戦後政治、とりわけ民主党政権時代の「失敗」(これは政権担当の問題もあるが、官僚制やあの大震災・原発事故そしてリーマンショックなど不幸なめぐりあわせの問題もある・・・失敗だけではなく、多くの「コンクリートから人へ」の政策は良い政策だった)という評価が、彼らを政治的なアパシーに貶めているのではないか・・・。

政治で社会がすべて変わるわけではないけれど、今の没政治性、そしていってみれば知性を信じない生き方は、自分たちの将来を危うくする、何かをきっかけにファシズムの熱狂に取って代わられることに若い人々が気づいていない。あのテレビのポンプマッチには、視聴者は大いに怒るべきなのだ・・・。

コメント

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Re: 民主・党

そのようなことがあったのですか・・・今度の包括免許への動き、注目しています・・・が、遅すぎるのと、業者の利権は温存する制度設計になりそうな気もします。JARLは、一体誰のための組織なのか、ということですね。

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