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原発コスト増加 そしてロシアンルーレット 

原発の安全対策費がうなぎ上りだという記事。これ以外に、廃炉費用も見込まねばならない。福島第一原発の事故処理・廃炉・復興費用の見積もりは上がり続け、すでに20兆円を超えている。これらはすべて国民の負担にされる。

この際に冷静に判断すべきは、この経済的な負担とともに、各原発の立地には大きな地震が想定されていないこと。

日本の原発は、基準地震動最大加速度が600から800ガルで設計されている(柏崎刈羽だけは1200から2300ガル)。わが国で生じた最大加速度は4022ガル。原発ムラは、原発立地点で大地震が起こることはないと前提して再稼働をしている。日本は、地震多発国。地震に耐えられない家屋に強制的に国民は住まわせられているに等しい。原発事故は、一時的なものではなく、半永久的に故郷を失わせる。国民は、原子力ムラの利権のために、ロシアンルーレットを行うことを強制させられている。ロシアンルーレットで「当たり」を引いたら、後戻りはできない。福島第一は、曲がりなりにも原子炉が停止できたから、あの程度(といっても、被災者の方にとってはとてつもない災害だったわけだが)で済んだが、稼働中であれば、半径80から100kmは避難地域になる。そして多くの方が故郷を失う。

高額なロシアンルーレットの賭場代を支払わせられながら、何時大地震というロシアンルーレットの当たりを引くことになるのか分からない状況に我々は置かれている。

以下、引用~~~

原発安全対策費、5兆円超に 政府の「最安」評価揺らぐ

朝日新聞 川田俊男、福地慶太郎 2019年8月12日05時00分

 東京電力福島第一原発事故後の原発の安全対策費が、電力11社の合計で5兆円を超えることが朝日新聞の調べでわかった。建設が遅れているテロ対策施設の費用は、当初の想定の2~5倍に膨らんでいる。まだ織り込めていない原発も多く、安全対策費が今後さらに増えるのは確実だ。電源別で原発の発電コストを「最安」とした政府の評価の前提が揺らぎつつある。

 朝日新聞は2013年から、新規制基準で義務づけられた地震や津波、火災、過酷事故などの対策にかかる費用の最新の見積額を電力各社に尋ね、集計してきた。建設中を含めて原発をもつ11社の今年7月時点の総額は、少なくとも5兆744億円となり、1年前より約6600億円増えた。

 東電は、柏崎刈羽6、7号機(新潟県)の液状化対策やテロ対策施設の建設費などが増大し、9690億円に倍増した。関西電力も大飯3、4号機(福井県)のテロ対策施設の建設費として1308億円を追加した。3原発7基の再稼働をめざす関電の安全対策費の総額は1兆円を超えた。東北電力は、昨年まで二つの原発の総額を3千数百億円としていたが、今回は女川(宮城県)だけで3400億円とし、東通(青森県)の費用は評価できないとして額を示さなくなった。

 今回新たに、テロ対策施設の審査を原子力規制委員会に申請した時点で想定していた建設費と、最新の見積額を尋ねた。九州電力川内1、2号機(鹿児島県)は430億円から2200億円と約5倍に。関電高浜3、4号機(福井県)は691億円から1257億円、四国電力伊方3号機(愛媛県)は320億円から550億円と2倍近くになっていた。14~16年の申請時から、審査を経て設計や工法が変わったためという。東電も当初、柏崎刈羽1、6、7号機で計550億円と想定していたが、増大しているという(最新の額は非公表)。

 中部電力など6社はテロ対策施設の費用を安全対策費に含めていない。

 1基あたりの安全対策費は、再稼働した5原発9基で1300億~2300億円の計算になる。中国電力島根(島根県)や東北電力女川(宮城県)、日本原子力発電東海第二(茨城県)は、テロ対策施設の費用が加われば3千億円を超えそうだ。

 政府は15年に、30年時点の電源別の発電コストを検証。原発は1キロワット時あたり「10・3円以上」で、水力(11・0円)や石炭火力(12・9円)より安いと評価した。この際、安全対策費は1基約1千億円と想定し、1千億円増えれば0・6円高くなるとして算出している。安全対策費の増大は、原発を発電コストの安い重要な安定電源と位置づけてきたエネルギー政策にも影響を及ぼす可能性がある。

さらに追加計上の可能性も

 今回の調査で、中国電力と北海道電力がテロ対策施設の費用として当初、島根2号機(島根県)で945億円、泊3号機(北海道)で470億円近くを見込んでいたこともわかった。両社はこの費用を安全対策費に含めていない。規制委の審査で設計が変わる可能性があり「意味の無い数字」などと説明するが、今後、大きく増えた額が追加計上される可能性がある。

 テロ対策施設をめぐっては、関西、四国、九州の3電力が4月、6原発12基で設置期限より1~2・5年遅れる見通しを示して規制委に「配慮」を求めたが、規制委は期限に間に合わなければ運転停止を命じる方針を決めた。新基準や規制委と向き合う姿勢の甘さが、費用の増大と工期の長期化に加え、原発の運転停止まで招いたことになる。

 テロ対策施設は、20年間の運転延長を認められた老朽原発のゆくえを左右する可能性もある。日本原電東海第二や関電高浜1、2号機、美浜3号機は計画通りに再稼働しても、運転期間は14~16年ほどしか残されていない。設置期限に伴う停止命令でさらに短くなれば、巨額の投資を回収できるか不透明さが増す。(川田俊男、福地慶太郎)

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