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労働条件、不幸の均霑 

同一労働、同一賃金とは、やはり不幸の均霑だった。正規雇用・非正規雇用のうち、待遇の低い方に合わせて、両者の格差をなくす、という。

正規職員に与えられていた手当、ボーナス、休暇を廃止し、非正規雇用職員と同じ条件にする、というのだ。

日本郵政では、正規職員の年収が下がらないように新たな「調整手当」を支給するとしているが、この手当も、やがて同一労働、同一賃金の名のもとに、縮小・廃止されるだろう。

消費税増税直後に法人税減税を議論し始める現政権に対し、労働側から強烈な否が発せられるべきだが、何もなし。

この正規雇用の非正規化に対しても、同じだろう。

1995年から2016年にかけて、GDPが下がっているのは、わが国だけ。国民一人当たりのGDPは、すでに26位まで落ちている。GDPの6割を占める内需をこうした引き下げる政策は、さらにわが国を窮乏化する。これから、高齢化が進展するときに、国民を貧しくさせて一体どうなるのだろうか。

国民は、こうした政策に否と言わず、ただ生活が窮乏化させられるのを受け入れるのだろうか。

以下、日経より引用~~~

正社員の手当が消える… 非正規と格差是正の2法施行へ
「しばらく家族に話せず」 生計見直しを
2019年11月22日 15:30

来年4月、賃金や手当、福利厚生すべてについて、正社員と非正規社員の格差を埋めようとする同一労働同一賃金関係2法が施行される。格差是正のため、企業は正社員側の家族手当や住宅手当の縮小を始めているが、正社員の気持ちは生活保障給の一部である手当削減に追いつかない。

エフコープ生活協同組合の古後賢二さんは、手当がなくなることを当初家族に話さなかった(福岡県篠栗町)

「なぜ手当廃止や見直しを受け入れたのか」「年収ベースの賃金は確保してほしい」。2018年、日本郵政グループの正社員からそんな声が湧き起こった。

日本郵政グループ労使は18年から2年がかりで5種の手当と3種の休暇を大きく変えた。手当のない非正規社員の一部が同社を訴えた裁判を横目で見ながらの改革でもあった。グループ労働組合の栗田進中央執行委員は「不合理性をなくす目的だったが、18年段階では唐突感から正社員に不満の声が出た」と話す。

変更は広範だ。一般職正社員にも支給していた月最高2万7000円の住居手当を10年かけて減らし、最終的にはやめる。寒冷地手当は5年で半減、年末・年始勤務手当のうち年末手当を廃止する。一方でアソシエイト社員(無期転換後の非正規社員)と有期社員には1回4000円の年始手当を新設した。

20年4月からは扶養手当のうち、正社員に月1万2000円支給してきた配偶者手当を段階的に半減。アソシエイト社員には配偶者手当4800円(フルタイムの場合)などを支給する。

正社員の不満の声は今後、全国に広がりそうだ。来年4月施行のパートタイム・有期雇用労働法と改正労働者派遣法の2法は正社員と非正規社員の仕事で(1)業務内容(2)配置変更の範囲――に差がなければ待遇も同一とする。その他の事情の視点を加えて比較し差があった場合でも、不合理でない待遇にするよう義務付けた。

企業は、非正規社員の処遇改善と同時に、正社員の手当や福利厚生を削っている。社会保険労務士法人すばる(東京・中央)の香田史朗代表社員は増える質問に対し「正社員だけが対象の手当はもはや成り立たない」と説明している。

中でも、2法の二重適用を受け、少数の正社員が数十倍の派遣社員を管理する構造を持つ人材派遣会社の危機感は強い。

約500人を派遣するレゾナゲート(東京・渋谷)は職住接近のため本社から3駅以内に住む正社員に出していた6万円の補助を廃止し、本給に組み込んだ。派遣社員には、同社の看板制度だったボーナス支給をやめて原資を時給に反映させ、制度を簡素化する。

当面、正社員に不利な変更はないが、福利厚生の充実にはストップをかけざるを得なかった。桜井満利社長は「導入を計画していた有給のバースデー休暇やリフレッシュ休暇は導入できない」と残念そうに話し、「法に抵触するリスクは排除しなければ」と続けた。

この動きは正社員の生活をどう変えるのか。答えの一端が福岡県の大規模生協、エフコープ生活協同組合(福岡県篠栗町)にある。

エフコープは02年から経営改善のため賃金・手当の大改革を開始。08年には正職員と非正規職員の賃金・手当、福利厚生の決め方を同一労働同一賃金化した。当時大量採用した契約職員と正職員で格差が広がり、改革で労使が合意した。

住宅手当や食事手当など職務に直接関係ない手当は年齢給と共に廃止され、仕事内容に即して額が決まる職務給の原資になった。変化を体験した古後賢二安全管理課長は「手当や年齢給がなくなったことは、しばらく家族に話さなかった」と話す。役職を外れると月給が下がることに慣れるのにも時間がかかった。

島崎安史常務理事は「正職員、契約職員、パート職員と何年もかけて話し合い、改革を実現した。そう簡単ではない」と話す。古後氏と島崎氏が一致して指摘したのは、正職員にとって改革は生活保障給制からの脱却だったという点だ。

だが、来年4月の施行まで時間はない。厚生労働省も対応マニュアルの作成が遅れた。このため激変緩和策の導入例も目立つ。日本郵政G労組の栗田氏は「実は手当圧縮後に年収が下がった組合員はいない。年収減になる人に調整手当を加えるよう経営側と合意した」と明かす。

正社員の手当や福利厚生は今後、多くの会社で削減されそうだ。正社員なら生活保障給を得られるとの考えを脱し、生計プランを見直す必要がある。

(礒哲司)

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