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共同通信の楽観 

何度も記していると、特に重大なこととは思えなくなってしまうのが恐ろしいが、また、救急医療の崩壊の報道だ。

共同通信は、救急医療は決して崩壊していないと思い込んでいる様子だ。あくまで、医療機関が、救急患者を受け入れ「拒否」していると報じている。締めくくりは、「医療機関の数が多く、他の病院が受け入れてくれると思い込んでいる可能性がある」という楽観論の極みというか、無責任極まる消防庁の発言。この根拠の無い消防庁の思い込み発言は、共同通信の主張でもあるのだろう。

拒否・・・ではなく、受け入れ不能の理由で「最も多いのは子どもが「専門外」、妊婦と重症患者は「処置困難」だった。」と本文にもあるではないか。専門外の患者を診て、不幸な経過を取ると、訴訟になった場合に、医師が敗訴する例が後を絶たないのだ。妊娠・分娩を、産科以外の科で診ろというのだろうか。また、重症患者には、それなりの設備とマンパワーのある施設が必要なのだ。こうした理由が、ハッキリしているのに、結論は「他の病院が受け入れてくれると思い込んでいる」という根拠の無い憶測だ。

共同通信よ、受け入れ先の救急医療機関スタッフにどうして取材をしないのか。思い込みと、医療機関・医師への偏見悪意で、こうした記事を積み上げてきたことが、救急医療従事者の士気を落とし、原告サイドにだけ立った医療訴訟報道が、救急医療から医師を逃げ出すように仕向けてきたことを、まだ理解しないのだろうか。

そうでなくても、医療経済の側面から、今春、医療全体が大きく傾こうとしているのに、まだこんな極楽トンボのようなことを書いているとは・・・。


以下、引用~~~


拒否3回以上2万4089件 子ども8618件で妊婦の8倍 深刻な急患受け入れ状況 消防庁が初の全体調査 「医療ニッポン」 〔1〕
08/03/11
記事:共同通信社
提供:共同通信社


 2007年に救急隊が急患を救急搬送しようとして、医療機関から3回以上受け入れ拒否された事例は、全国で計2万4089件に上ることが11日、総務省消防庁の調査で分かった。

 このうち、15歳未満の子どもは8618件、36%を占め、妊婦の拒否件数の8倍に達した。妊婦も年々拒否件数が増加傾向にあり、医療機関が急患の受け入れを拒否している深刻な実態が浮き彫りになった。

 救急搬送の受け入れ拒否の全体像をまとめたのは今回が初めて。

 調査は、救急患者を(1)妊婦(2)15歳未満の子ども(3)妊婦、子どもを含む重症患者―に分類し、計約96万4000件(重複分含む)について都道府県を通じて実施。医療機関からの拒否回数や現場での待機時間、拒否理由などを調べた。

 拒否3回以上は、子ども8618件、妊婦1084件、重症患者1万4387件。拒否理由で最も多いのは子どもが「専門外」、妊婦と重症患者は「処置困難」だった。

 子どもで10回以上の拒否は東京、大阪、埼玉など15都道府県で220件。最多拒否回数は東京の34回。幼児が公園の遊具から落ちて腕を骨折し、受け入れ先決定まで約1時間待機したケースもあった。待機時間が2時間以上が16件あり、このうち5件は2時間半以上だった。

 妊婦で10回以上の拒否は53件で、最多拒否回数は千葉での42回。年間の3回以上の拒否件数は04年は225件だったが、05年342件、06年667件と年々増加している。

 重症患者の10回以上の拒否は1074件で、東京の49回が最多。

 受け入れ拒否は東京、大阪など大都市圏に集中。消防庁は「医療機関の数が多く、他の病院が受け入れてくれると思い込んでいる可能性がある」と分析している

▽救急搬送受け入れ拒否問題

 救急搬送の受け入れ拒否問題 2007年8月末、奈良県で腹痛を訴えた妊婦(妊婦定期健診を受けていなかった妊婦(ブログ主注記))が医療機関に救急搬送の受け入れを10回以上断られて死産した(医療機関に着く前に、死産していた・・・深夜に買い物に出た場所で死産されたことが推定されたケース(ブログ主注記))ことがきっかけとなり社会問題化(受け入れ拒否問題ではなく、救急医療体制の崩壊こそが社会問題(ブログ主注記))。同年12月には大阪府富田林市で体調不良を訴えた女性が30病院で受け入れられず、死亡した。総務省消防庁は08年1月に厚生労働省に救急医療体制の充実を求めるとともに、再発防止に向けて有識者会議を設置し当面の対策を検討している。

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