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杜撰な行政 

後期高齢者保険制度が始まったが、新しい保険証が対象者に届かない、またはそれと知らずに捨てられてしまうことが多発しているらしい。

これは、厚生労働省の杜撰な行政の結果である。我々医療従事者は、厚生労働省が制度を改変する際に、ぎりぎりまで我々にその情報を遣さないことを年がら年中経験している。そうした場合でも、医療機関は、新しい制度になる前に残されたごく短い期間に対応をしてきた。厚生労働省は、それと同じことを、国民に対しても行ったのだろう。

この制度については、保険料の議論だけが、昨年から行われてきたが、医療の中身や手続きについて、厚生労働省は情報を出してこなかった。厚生労働省は、こうした杜撰な行政について、陳謝すべきである。トラブルの対応を末端の行政組織に指示するという傍観者的な対応では済まされないはずだ。

旧い保険証でも診療を行うこと、患者負担を1割にしろということのようだが、医療機関が、残りの医療費を診療報酬請求できるのかどうかが明確ではない。医療機関にも多大な迷惑をかけることになる。医療機関には、事務手続きの過誤についてきわめて厳しい水準を、行政は要求する。例えば、レセプト(診療報酬請求書)に、病名を書き落とした場合、その病名に関わる医療費は、問答無用でカットされるのだ。自分が管轄医療機関に対して要求することを反省してみて欲しいものだ。後期高齢者医療制度に関わる、この杜撰な厚生労働省の行政は、到底認めがたい。繰り返し言おう、厚生労働省は、関係者への陳謝をすべきである、さらに保険証再発行に要した費用は、担当者が弁済すべきである。医療機関に経済的な負担がかかるようなことをしてはならない



以下、引用とコメント~~~

旧保険証でも負担1割 厚労省、病院に通知へ 新高齢者制度
08/04/10
記事:共同通信社
提供:共同通信社


 厚生労働省は10日、4月にスタートした後期高齢者医療制度で、75歳以上のお年寄りが3月まで使っていた旧保険証を医療機関に持参した場合も、窓口で全額自己負担を求めないよう、全国の病院と診療所に指示する通知を近く出すことを決めた。新たな保険証が高齢者本人に届かないトラブルが相次いでいることへの対応

トラブルへの対応と他人事のようなことでは困る。自らの杜撰な行政を、反省し、やり直すと陳謝すべきである。ここで、旧保険証での診療の診療費がどのようになるのか、全く明らかにしていない。対応自体も杜撰である。

 医療機関が今月分の診療報酬を請求する5月10日ごろまでは、国民健康保険や健康保険組合などの古い保険証を「有効」扱いとし、従来通りに原則1割の窓口負担で受診できるよう徹底する。

 75歳以上の約1300万人は全員が4月1日から新制度に切り替わったが、新たな保険証が手元にない人への医療機関の対応がまちまちとなっていた。いったん医療費全額を請求するケースもあり、高額な支払いに窮する高齢者が出ているとの指摘があった。厚労省は、都道府県や医師会などにも協力を求め、周知に努める。

保険制度下では、保険証を持たぬ患者さんには、理由の如何を問わず、一端全額自己負担していただくことが常日頃行政自身が指導していること。「医療費全額を請求するケースもあり」とは、あたかも医療機関が金を貪っているかのような書き方だが、これは医療機関には非の全くないことだ。責任は、専ら厚生労働省にある。

 新たな保険証が手元に届かないのは、市町村が「転送不要」の配達記録郵便で送付したり、本人が届け出なく転居したため。受け取ったものの、間違って捨てた人もいるとみられる。

 厚労省は、送達されず自治体に戻ってきた件数を把握するため、都道府県ごとの広域連合を通じ全国調査も始めた。

コメント

保険証騒ぎを起こして、後期高齢者医療制度自体をなし崩しに受容させようという、厚生労働省の高等戦術ではないか、という半分冗談のコメントをしている方が、某BBSにおられた・・・まさか、そこまで頭が回らないだろうとは思うのだが、この医療制度自体に大きな問題があることは改めて指摘しておきたい。ここで保険証の問題を議論したからといって、この制度を許容したわけではない。

まったく

お粗末ですよね。
ちゃんと仕事してんの?
と言いたくなります。
この制度に関しては、批判する気力も薄れてきました。
法案成立から施行まで、まあ、とにかく酷い。
これ、こんなドタバタ劇を演じると、やっぱり税金が余計にかかるんでしょうね?
厚労省の官僚、一律減俸して、そのお金でまかなって欲しいです。
年金記録の名寄せの方でも、血税が投入されてます。
公務員の失態をなぜ税金でカバーしなくちゃいけないのか!
腹立たしいです。

記事のトピックから離れますが、

医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟
発足記念第1回シンポジュウム
http://www.iryogiren.net/boshu/080412.html

に参加してきました。

前半のパネリストによる提言についてはmixiの日記に書きましたが、後半のパネリストによる質疑応答の録画を

http://homepage3.nifty.com/sgu03026/080412.mp4

に置いておきました。最新のQuickTimeで再生できます。
無理矢理100MB以内に圧縮していますので、画質音質の悪さはご容赦ください。

たかさん

そうなんですよね。この厚生労働省行政の杜撰さは、医療機関に対してだけかと思っていたら、国民に対しても同じですね(苦笑。

経済財政諮問会議は、トータル1.1兆円の医療社会保障費削減を、改めて主張しています。こうした諮問会議・委員会等々を実質的に代弁者にしたてて、官僚は行政を思うように動かしてきました。それはいい加減に止めてもらわないと困りますね。やはり政権交代によって、官僚と政治家の間が緊張関係になるようになってもらわないといけませんね。

医療社会保障費を抑制し続けてよいのか、他の国家予算とのバランスはどうか、特別会計の闇をどうしたら明らかにできるのか、といった議論を、政治家に徹底的にしてもらいたいものです。官僚のお膳立てした諮問会議に、そうした重要な決定を行なう権利はありませんね。経済財政諮問会議が、国の「骨太の方針」を決めるなど、越権行為、反民主主義的な行為以外のなにものでもありません。

KGZさん

お久しぶりです。今日はこれからオケの本番。帰宅したらゆっくり見せてもらいますね。ありがとうございました。

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