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利害関係者だから、改革は無理・・・とは一体誰のこと? 

財務省の意向をうけて、その財政行政の方向付けをする財政制度等審議会が、さらに医療費を削減せよという意見を出すらしい。

同審議会の西室会長は、開業医に有利になっている診療報酬を見直すとのこと。しかし、この診療所の診療報酬が、病院のそれよりもわずかに高いのは、病院での外来医療の採算を悪くさせて、外来規模を縮小させ、患者を診療所に誘導するためだったのではないか。官僚自身が推し進めた医療行政だったのではないのか。それをあたかも、医師会を通して診療側が、ごり押しして診療所に有利になるようにしているかのような、この会長の発言は、的外れも良いところだ。恐らく、西室氏は、こうした経緯を知った上で、医療費削減する口実を、この診療報酬の中の微妙な多寡に求めているのだろう。

経済財政諮問会議の某八代議員が、正規雇用労働者の労働条件が、非正規雇用労働者よりも良いのは不味いから、前者を後者の労働条件に合わせるべきだと主張したのと同じようなロジックだ。

財政審には、是非医療費の国際比較を行い、適正な医療費にして頂きたい。この場合、医療費全体、ことに病院の医療費が低すぎる、という結論がでるはずだ。適正化は、医療費の増額以外にありえない。もし、医療費抑制となるならば、それは財界・財務省の当初からの意向であって、国家財政を審議した結果などでは毛頭ないのだ。

この審議会のメンバーは、経済系の学者(御用学者と書くのは控えておこう)と、財界人だけからなる。学者諸氏は、官僚の意向を代弁し、財界人は、自らの利益になることだけを言う。西室風に言えば、国家財政に直接利害を有する関係者だけなので、国家財政の抜本的な改革は、この審議会では建議できるはずがないのだ

以下、引用~~~

「中医協には改革できない」

財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の西室泰三会長は25日、会議後の記者会見で、診療報酬を決める中医協を「利害関係者だけが集まっているから抜本改革ができない」と 批判した。その上で、6月にまとめる2009年度予算編成に向けた建議(意見書)で診療報酬の適正化を強く求める考えを示した。

財政審は、医療費の伸びを抑えるため、開業医に有利となっている診療報酬の見直しを再三求めている。しかし、中医協は2月の診療報酬改定で、日本医師会の反対などを背景に 、開業医の診療所の診療報酬引き下げを見送った。

この日の審議会でも診療報酬が病院よりも診療所に手厚く配分されている実態などが指摘された。西室氏は「病院と開業医の問題は今回の建議でしっかりと触れていく」と述べた 。(読売新聞)

コメント

中医協には改革できない

のはその通りだとおもいます。しかしながら医療費削減こそ現在の医療の荒廃を招いた元凶であることは周知の事実です。未だに医療費削減をいいたてる経済学者や民間委員を馘首にする必要があります。彼らに牛耳られている政治が動かなければどうにもなりませんが。

あの連中の主張は改革ではない

財界主導の「改革」はもう聞き厭ました。あいつらの改革とは企業負担を軽くし、労働者を抑圧する事以外の何者でもありません。

あいつらの改革の成果は「企業だけの収益が上る事」であり、その他は勝手に生き延びよの政策だけです。

企業が収益を上げることに異存はありませんが、企業以外を極度に収奪する事による社会の変質を一顧だにしていません。

政治はバランスです。どちらに偏りすぎても良くないのです。日本はもう偏りすぎています。それを修正する時期が来ています。たぶんあの連中では死んでも分からないでしょうが。

シュミレーション

医療費を削減したら、どうなるのか。
病院や開業医の経営が成り立つのか。
安全性が保たれるために必要なスタッフや設備が維持できるのか。
患者の動きはどうなるのか。
必要な医療を受けるためのコストをまかなえるのか。
特に先進国の流れとシステムを把握ししているのか。
貧富の差が拡大し優勝劣敗の小さな政府と、公教育や医療が充実した福祉国家としての大きな政府のどちらを国民が望んでいるのか

きちんとシュミレーションをしたら、医療費削減なんて結論は出ません。

私利私欲、財界の意向だけで動いている連中が、医療システムもわからず妄想で動いているだけ。
公僕としての財務省が、財界よりの発想で動いているのも言語道断です。
結局は選挙で政治を変えていくしかないと思います。

成金が幅を利かせた結果

成金は文化事業など興味がありませんから
自分が如何に儲けるかしか頭にありません。
自分が死んだ後など知った事ではないのか
それとも「人が死ぬのは医療ミスのせい」とでも考えているのか

いわゆる昔ながらの「金持ち」は文化事業に出資する事があたりまえで
それがゆくゆくは自分たちの利益として還ってくることを分かっていた訳ですがね…

経済諮問会議さまにはもう保険診療いらないんじゃないですかね?
物価ベースでアメリカの数倍の治療費を払わせたらいいんです。
医療崩壊の切り札「赤ひげ」的医療ですよ。

皆様、コメントをありがとうございます。

皆保険制度も実質的に崩壊し始めています。日本は、社会的に比較的均質な国家だと思っていましたが、もうそのような状況ではないのでしょうね。

日本の社会の均質性の名残があり、一気に米国流の混合診療に突き進むのではなく、医療の果てどない窮乏化が進むのではないかと危惧しています。

私も、選挙行動を通して、より良い方向に進むことに一縷の望みをかけたいと思っています。が、現状は、国民が、痛みを得て初めて問題に気づく、または情報が十分に与えられていない状況です。そのなかで、政治からの変革が可能なのか、疑問に思うこともあります。

民意が反映されない政治制度

のこの国では、巷では僻地崩壊、ワーキングプア激増の阿鼻叫喚です。これに対して国会は郵政劇場選挙における衆議院の2/3の議席というのが現実の力です。補選で与党が大敗しても任期満了まで大分あると思って安心して民意を無視してるんでしょうね。この制度何とかならないもんでしょうかね。

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混合診療のお話

この話は4/22の後半部分の焼き直しですし、あの時の反響が薄かったのですが、もう一回書き直す意義はあると思いますので反芻します。 まず平成17年度の財源別国民医療費ですが、 財源 推計額 構成割合 公費 国庫 8兆2992億円 25.1% 地方 3兆7618億円 11.4% 保険料 事業主 6

  • [2008/04/30 08:23]
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