西島英利参議院議員、医療事故調第三次案を語る
2008年05月10日
日本医師会の推薦を受けて参議院議員になった医師がいる。自民党参議院議員、西島英利氏である。
彼のブログに、所謂医療事故調第三次案の説明が載っている。ここ。この案を、医療従事者は安心して受け入れよというのが彼の結論だ。
それによると・・・
医療安全調査委員会への届出の範囲や届出義務違反の取り扱い、委員会から捜査機関への通知の問題(故意・重過失、悪質な場合の明確化)等について、法務省・警察庁と十分に調整を重ね
とあるが、捜査機関への通知の問題は、全く明確化していない。重過失とは、誰がどのようにして判断するのだろうか。調査チームは、せいぜい数名。それも非常勤のメンバーを想定しているらしい。そんな弱体な調査チームが判断できるのか。さらに、重過失かどうかは、届け出をしなければ分からぬことになるのだから、いきおい、少しでも問題になりそうな症例はすべて届け出をしなければならなくなる。すると、数名の調査チームがその負担に耐えられるのかどうか、大いに疑問だ。
法務省・警察庁と十分に調整を重ねたとあるが、その記載が、第三次案そのものにない。国会では、法務省・警察庁の官僚に、医療事故調の判断とは別個に訴追すべき場合は訴追すると「明言」されている。十分に調整を重ねたとしても、その事実だけでは、医療従事者にとって何の意味もない。
また・・・
遺族等からの告訴があった場合の取り扱いについても、改正後の検察審査会制度においても、権威ある専門化(原文のまま)による委員会の調査により「重大な過失がない」と判断されている場合に、「起訴に足りる証拠がない」と判断するというのが法の専門家の判断である、と法務省の担当課長が明言されているからです。
とあるが、これは、明確に局長クラスの官僚が、国会答弁で否定している。大体において、今回の法改正で、検察審議会が二度不起訴不当と議決すれば、検察の不起訴の決定を覆し、起訴されることが決まっているのだから、この文章は、そのことからも間違っている。
さらに・・・
より充実した制度にするため、調査委員会のメンバーの待遇等も含めた十分な配慮が必要になると考えております。
とあるが、上記のような調査チームのどこが十分な配慮なのだろうか。
西島英利氏の論理は、厚生労働省官僚の論理そのもの。医師を欺くものだ。こうした人物を選挙で推挙した日本医師会の責任は重たい・・・というか、日本医師会現幹部も同罪である。
彼のブログに、所謂医療事故調第三次案の説明が載っている。ここ。この案を、医療従事者は安心して受け入れよというのが彼の結論だ。
それによると・・・
医療安全調査委員会への届出の範囲や届出義務違反の取り扱い、委員会から捜査機関への通知の問題(故意・重過失、悪質な場合の明確化)等について、法務省・警察庁と十分に調整を重ね
とあるが、捜査機関への通知の問題は、全く明確化していない。重過失とは、誰がどのようにして判断するのだろうか。調査チームは、せいぜい数名。それも非常勤のメンバーを想定しているらしい。そんな弱体な調査チームが判断できるのか。さらに、重過失かどうかは、届け出をしなければ分からぬことになるのだから、いきおい、少しでも問題になりそうな症例はすべて届け出をしなければならなくなる。すると、数名の調査チームがその負担に耐えられるのかどうか、大いに疑問だ。
法務省・警察庁と十分に調整を重ねたとあるが、その記載が、第三次案そのものにない。国会では、法務省・警察庁の官僚に、医療事故調の判断とは別個に訴追すべき場合は訴追すると「明言」されている。十分に調整を重ねたとしても、その事実だけでは、医療従事者にとって何の意味もない。
また・・・
遺族等からの告訴があった場合の取り扱いについても、改正後の検察審査会制度においても、権威ある専門化(原文のまま)による委員会の調査により「重大な過失がない」と判断されている場合に、「起訴に足りる証拠がない」と判断するというのが法の専門家の判断である、と法務省の担当課長が明言されているからです。
とあるが、これは、明確に局長クラスの官僚が、国会答弁で否定している。大体において、今回の法改正で、検察審議会が二度不起訴不当と議決すれば、検察の不起訴の決定を覆し、起訴されることが決まっているのだから、この文章は、そのことからも間違っている。
さらに・・・
より充実した制度にするため、調査委員会のメンバーの待遇等も含めた十分な配慮が必要になると考えております。
とあるが、上記のような調査チームのどこが十分な配慮なのだろうか。
西島英利氏の論理は、厚生労働省官僚の論理そのもの。医師を欺くものだ。こうした人物を選挙で推挙した日本医師会の責任は重たい・・・というか、日本医師会現幹部も同罪である。



自分達の利益の為なら、第一線で働く病院勤務医を売っても構わないという発想と姿勢。
無責任かつ最低の連中です。
日本医師会は不要です。
先生もご存知だと思いますが、同じ国会議員でも、まったく正反対の主張をされているかたもいます。
ロハス川口インタビュー 「足立信也参院議員インタビュー」
2008年4月22日発行
〜 診療側も患者側も第三次試案に騙されている 〜
聞き手:ロハス・メディカル発行人 川口恭
(http://mric.tanaka.md/2008/04/23/vol_49.html)
同じ医師会でも諫早医師会や兵庫県医師会は第三次試案反対の声明を発表しています。
兵庫県医師会に至っては、親元の日本医師会を痛烈に批判。
(http://obgy.typepad.jp/blog/2008/05/post-1341-28.html)
「貴省や法務刑事当局ともしっかり詰めてきたとされる日医の担当役員が、この試案でいかなければ、明日にでも福島大野事件の再発があるかの如き発言で日医内でのとりまとめを何故か急がれているのは不可解です。
一部報道で日医内の直近アンケートで8割が賛成などの表現には語弊があり、その他の学会意見も含めて「賛成」の中にも多数の疑問や留保点があるものであって、全面的賛同はむしろ少ないことを強調しておきたいと思います。関係学会や現場第一線の勤務医グループ等より、この第三次試案よりも遙かに具体的で有意義な提案がなされてきています。下案段階で、これ程全国から意見の集まった法制度はむしろ稀ともいえる状況を活かすべきです。」
諫早医師会のパブリックコメント
http://obgy.typepad.jp/blog/2008/05/post-1341-18.html
勤務医は早くから刑事免責を必須と考えているが厚生労働省や医師会はそれでは一般国民の理解は得られないと考えてごまかしの法律を画策しているんです。本当はこういう理由で刑事免責が必要ですと国民に説明する義務が彼らにあるんですがね。
仰る通りですね。原則刑事免責は、医療事故の原因究明、さらに再発防止のために絶対必要な条件です。
一部の法律家は、免責にはできぬと主張していますが、それでは医療は萎縮し、機能しなくなるだけでしょう。
これは、医療者の問題ではなく、国民の問題なのだということが分かるように、啓発すべきなのが、こうした議員や、日医なのですが、どうもそうではないようです。急性期医療は、医療費削減、それに業務上過失致死(致傷)の適用によって、衰退の一途を辿る・・・すくなくとも、世論が、この問題に気づくまでは、そうなるのかもしれません。