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第一波が軽微で済みそうな理由 

一つ前のポストと内容がかぶるが、大切なことなのでもう一度・・・

東大先端研の児玉龍彦教授が、新型コロナウイルスへの免疫応答に普通は見られないことがあったと述べたことは、「SARS X説」として紹介した。

免疫応答のパターンは、免疫グロブリンの出現順序で二つに分かれる。ウイルス感染が初感染だと、まずIgMが出現し、その後IgGが産生される。一方、既感染の場合は、IgGがすぐに産生される。ウイルスを不活化する抗体は、IgGに含まれているので、既感染では症状が出ないか、軽微で済む。

新型コロナウイルスの場合、IgM反応が弱いケースが多くあり、そのようなケースでは軽症で済むということを児玉教授等は発見していた。中国からの報告でも、液性免疫の反応が強い場合は、重症になると報じられている。

児玉教授等は、SARS以降、SARS、ないし今回のSARS CoV2の近縁弱毒株が、すでに日本はじめ東アジア全域で流行して、SARS CoV2への交差反応により部分的な免疫が成立していたと想定した。

一方、最近、京大の研究者達は、2月中にも武漢由来の弱毒株が、日本全体に感染を起こし、一種の集団免疫が成立していたことを推測する研究を公表した。1月下旬安倍首相は、春節を迎える中国国民に向かって、日本を訪れるように促した。その効果もあって、3月上旬中国からの入国を規制するまで、百数十万人の観光客が日本を訪れた。その観光客が、弱毒のSARS CoV2を持ち込み、大きな騒ぎになることなく、日本全体に流行を起こした。それによって、集団免疫が成立した。その後、上海で変異したと言われる強毒の株が欧米を経由して日本に持ち込まれた。部分的な集団免疫が成立していたので、流行は比較的軽微で済んだ、という研究だ。

児玉教授等の推定したSARS Xが、SARS CoV2弱毒株であったということになる。

2月中に大流行が潜在的に起きていたという推測は、2.3月中に「インフルエンザ以外の原因による」インフルエンザ超過死亡が200名前後あったものがその流行によって生じたと考えると、納得がゆく。

今回、第一波が、わが国では欧米に比べると比較的軽微な流行で終わりそうな予想が立っている。が、それはあくまで自然現象であり、「日本型モデル」等という自画自賛をするべきではない。新型コロナウイルスが、さらに変異を遂げ、もともとの武漢型株と交差反応性が少なくなって第二波としてやってくると、今回欧米で繰り広げられた惨状が、わが国でも起きうる。もちろん、そうならない可能性もあるが、秋以降に来ると言われている第二波に対して準備を怠らないことが必要だ。


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