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非正規雇用労働者は存在しない? 

政府が「存在しない」といえば、無きものになるらしい。

厚労大臣によれば、非正規雇用労働者は存在しない、ということらしい。

非正規雇用を全労働者の4割まで増やしておいて、「存在しない」とはよく言えたものだ。

非正規雇用の方々は、政府・厚労大臣に怒りをぶつけるべき。彼らは、非正規雇用を存在しないものとしようとしている。

東京新聞から引用~~~

19日、国会内で「老後2000万円」に関する野党ヒアリングが行われた際、厚労省の伊沢知法年金課長が、他部局から聞いた話として明らかにした。伊沢氏は「大臣から最近、『非正規と言うな』と言われている」「非正規の『非』が、働いている人に対してどうなのかという観点だ」などと紹介した。所得や貯蓄が正規社員より大幅に低く、年金も国民年金だけのケースが多い非正規労働者は、老後資金不足が問題化する可能性が高い。

年金給付水準が引き下げられる それを隠そうとする政府 

財政審が、政府に忖度した建議を財務相に提出した。

年金給付水準を引き下げる、という本音を隠そうとしている。のだが、あまりにも明白であり、隠せるものではない。国民もうすうす気づいている。隠そうとするから、不安が強くなる。国民に不安を与えるから、ということは理由にならないばかりか、これでは逆効果だ。

そもそも、マクロ経済スライドを竹中平蔵一派の進言で取り入れてから、年金は将来にわたって徐々に切り下げられるようにプログラムされたのだ。画期的な経済成長が起きるわけではなく、少子高齢化の進展、現役世代の人数減が目の前にあったわけだから、だ。マクロ経済スライドのシステムができた段階で、それを問題にすべきだったのだが、「100年安心」というキャッチフレーズに国民は騙された。まさか、100年間安心なのは、年金制度なのであって、国民生活を100年間保障するものではない、とは思わなかったのだ。だが、安倍首相は、まだその「騙し」の手口が有効だと思っているらしく、「マクロ経済スライドがある」と繰り返している。

現在の日本の状況では、マクロ経済スライドによって、年金給付水準が低下するのは、必至である。

それによって生じる国民生活の酷い窮乏化を、年金底上げによって打開しようと言う野党の提案に対して、「馬鹿げた政策だ」と一顧だにしないのが安倍首相である。

asahi.comより引用~~~

「年金給付水準の低下」原案から削除 財政審が配慮か

木村和規 2019年6月20日21時16分

 財政制度等審議会(財務相の諮問機関)が麻生太郎財務相に提出した建議(意見書)で、原案にあった「将来の年金給付水準の低下が見込まれる」「自助努力を促すことが重要」との文言が削除されていたことがわかった。麻生氏が、老後の生活費が2千万円不足するとした金融庁の審議会報告書の受け取りを拒否したことなどで、老後の生活不安問題が夏の参院選の主要争点となる見通しだ。このため、財務省が安倍政権に配慮したのではとの見方も出ている。

 

墓穴を盛大に掘った安倍首相 

昨日の志位和夫共産党委員長との党首討論で安倍首相は、マクロ経済スライドでどれだけ年金を削減しているのかを正直に述べた。マクロ経済スライドを廃止しようという、志位氏議員の具体的な提案を否定する積りが、墓穴を掘ったということだ。志位議員のtweet;

党首討論の議事録を精査したところ、首相は「マクロ経済スライドを廃止し、将来の受給者の給付が減らないようにする上においては、七兆円の財源が必要です」と答弁している。
これが事実とすると、「マクロ経済スライドで奪われる年金が七兆円」という極めて重大なことになる。説明を求めていきたい。


現在の給付年金総額は54兆円だから、本来は61兆円の給付であるはずが、マクロ経済スライドによってその13%がカットされている、ということだ。

マクロ経済スライドは、受給のバランスで自動的に給付を減らす仕組みだから、今後、この削減額は増えて行く。

竹中平蔵一派の考えた永続的な年金削減のスキームがあるから、年金は100年安心だと安倍首相は胸を張っている。

墓穴を掘った、とはまさにこのことだろう。

持てる者、持たざる者いずれの側に立つのか? 

年金・老後資金問題では、その問題の深刻さはもちろんのこと、政府・安倍首相が、「どちら側」に立っているのかが明らかになった。

少数の「持てる側」か、その他大勢の「持たざる側」か、という区別。

安倍首相は、この問題の質疑で、自分が前者の側に立つことを明確に言明した。それが国民の前に露わになったということだ。

この立場の違いは、階級闘争ではない。持たざる者のための社会保障政策を行わなければ、持てる側の人々も共倒れするということ。持たざる側が生きて行けぬことになったら、国の経済は回らない。また、社会不安が激増する。すると、持てる側の人々も生きることが難しくなる。政治家、マスコミの人間は、このことに気づかないのか。

異邦人@Beriozka1917という方のtweetを引用~~~

★6月10日の決算委

共産党・小池「大企業の中小企業並み負担で4兆円、年収1億円超で下がる所得税を見直せば3兆円出る」

安倍首相「バカげてる」

★今日の党首討論

共産党・志位「年収1000万円で頭打ちの社保料を2000万にすれば1兆円出る」

安倍首相「バカげてる」

バカげているのは安倍首相。

年金・老後の生活資金について議論しない政府 

あの金融庁の諮問会議報告書には、老後資金を得るために投資を行うかどうかは別として、老後資金・今後減少する年金に関しては、総務省の家計調査等に基づいた客観的な事実が記されている。

だが、それが政府のスタンスとは異なるから、諮問した財務大臣が報告書を受け取らないばかりか、政府として報告書に基づく質問には回答しないことを「閣議決定」した、とある。

問題は、政府のスタンスと異なる諮問会議の結論は、受け取らない・・・ということは、諮問会議は、政府の方針を有識者の名で正当化するためだけのものと言っているに等しい。諮問会議は、もともと行政が議論の方向性を決めた傾向が強かったが、それを政府は認めたことになる。諮問会議は無意味と言っているわけだ。

年金は減り続け、老後資金は不十分、という事態は、客観的事実。そうでないと言うなら、政府は予算委員会でしっかり議論し、説明すべきだ。だが、報告書を受け取らず、議論も拒否する。挙句の果ては、それを「閣議決定」する。どこまで逃げているのだろうか。緊急事態条項があれば、緊急事態を発動して、この報告はないものとする、と安倍首相が宣言するところだろう。

年金財政検証が出来上がっているはずなのに、政府はそれを公表しない。同検証の内容が国民にとって厳しいものになっているから、参院選までは公表しない、隠しておくということなのだろう。森永卓郎氏によれば、男女ともに70歳まで労働し続けても、年金は2割減少するという予測が記されているらしい。どのような内容であっても、しっかり国民に提示し、その現実をどうしてゆくのかを政府として示すべきである。

将来がどのようになるのか見通しが立たないことが、国民を不安にさせる。まずは現実を提示すべきだ。

以下、引用~~~

後2000万円報告書「質問への答弁控える」政府 閣議決定
2019年6月18日 13時25分

老後の資産形成で「およそ2000万円必要になる」などとした金融庁の審議会の報告書をめぐり、政府は、報告書を踏まえた質問への回答は控えるとした答弁書を決定しました。

老後の資産形成で「およそ2000万円必要になる」などとした金融庁の審議会の報告書をめぐっては、担当する麻生副総理兼金融担当大臣が受け取らない考えを示しています。

立憲民主党の中谷一馬衆議院議員は質問主意書で、老後に2000万円以上の貯蓄が必要であるとすることの妥当性や、貯蓄できる世帯が今後どのように推移していくのかなどについて、政府の見解をただしました。

これに対し政府は18日の閣議で「報告書は世間に著しい誤解や不安を与え、政府の政策スタンスとも異なることから、正式な報告書としては受け取らないと決定し、政策遂行の参考とはしないとしたところであり、報告書を前提としたお尋ねにお答えすることは差し控えたい」とする答弁書を決定しました。

大綱から削除
18日決定した認知症対策の大綱では、先月の時点の案に盛り込まれていた「保有資産の活用のための準備」という項目が削除されました。

厚生労働省によりますと、この項目は老後の資産形成で「およそ2000万円必要になる」などとした金融庁の審議会の議論を踏まえたものでした。

案の段階では、この項目には「高齢社会における資産の形成・管理に関する個人の心構えを整理する」などと記されていましたが、その後、金融庁が削除したということです。

老後の生活 貧困者の場合 

老後の生活、蓄えがないと、生活保護に頼るか、この記事のように犯罪を犯して刑務所で過ごすか、いずれかになる。

これは、他人事ではない。セーフティネットが外され続け、弱められ続けているこの社会では、ちょっとした出来事で誰にでも降りかかりうる運命なのだ。

以下、引用~~~

留置17日間「まるで介護」 76歳、車椅子の万引容疑者
2019/06/16 06:00西日本新聞

4月に開設した福岡県警行橋署の留置場=3月撮影、福岡県行橋市留置場での高齢化の状況
 車椅子に乗った76歳のおじいちゃんを、体格のいい男が3人がかりで階段の上げ下げをする。脳梗塞を患い、足はほとんど動かすことができない。おむつを着け、トイレも入浴も男たちに“介助”をされていた。

 ここは介護施設ではなく、福岡市南区の福岡南署。おじいちゃんは5月5日、スーパーでの万引容疑で現行犯逮捕された。世話係は署留置管理課の警察官だ。

 当時、留置場にはほかに十数人の容疑者がいた。「臭いっ」。トイレへ移動させるのが間に合わず、何度も便を漏らし、苦情が出た。桜の香りのお香をたき、消臭剤と空気清浄器も置いた。

 刑法犯の5人に1人が65歳以上の時代。軽微な罪を繰り返す累犯も少なくない。逮捕した容疑者を一時置く留置場でも、10人に1人は高齢者。警察署はバリアフリーに程遠く、1974年開設の同署も例外ではない。介助が必要な高齢者や障害者を想定していなかった、という事情もある。

 刑務所出所後に自立支援のため福祉につないで再犯を防ぐ「出口支援」は進んだ。識者は施設の充実に加え、高齢者や障害者が軽微な罪を犯した場合、捜査段階で福祉と連携する「入り口支援」の必要性を訴える。

 昨年秋に刑務所を出所、さらに罪を重ね執行猶予中に万引をしたおじいちゃん。5月16日に起訴され、17日間留置場にいた。

 「まるで介護よ。やっと終わった」。署幹部はつぶやいた。

■要介護者の留置手探り 「福祉優先で再犯防止を」

 車椅子のおじいちゃん−。この男(76)はスーパーで電動車椅子に乗り、ちくわ2本とアイス1本を持ったまま店を出たとして現行犯逮捕された。2600円所持していたが、代金397円を支払わなかった。「金を使うのがもったいない」。こう供述したという。

 男は福岡市南区の木造アパートで長年1人暮らしをしていた。7年前に脳梗塞を患い、今年に入り車椅子生活になった。言語障害もあり、要介護1の認定を受けて生活保護も受給。アパートの取り壊しが決まり、次の住まいを探していた。近所の人は「お金がないわけではない。刑務所に戻りたかったのでは…」と推し量る。

 医師の「勾留に耐えられる」との判断もあり、裁判所は勾留を決定。福岡南署は介助が必要との理由で男を「特別に注意を要する者」に指定した。留置場の1人部屋で、プライバシーのための仕切り板を外し、目が届くようにした。

 規則上、留置場は警察官しか入ることができないため、17日間警察官だけで身の回りを世話した。「車椅子の容疑者は初めて。試行錯誤だった」(署幹部)

   ◇    ◇

 容疑者を起訴するかどうかの取り調べのために身柄を一時置く留置場は、拘置所や刑務所に比べて滞在期間は短い。刑務所では、バリアフリー棟などの設備も整いつつあるが、福岡県内の警察署にある留置場のトイレの洋式率は4割台。4月に開設した行橋署もバリアフリーではない。

 県警幹部は「身体障害がある容疑者の勾留はレアケース。そのために限られた予算を使うのは現実的ではない」。九州のほかの県警も同様で「個別の状況に応じた適正な処遇に努めている」と口をそろえる。

 一方、警視庁は2017年、バリアフリーで車椅子や介護用ベッドも持ち込める「介護用留置室」を、警視庁本部に開設。ベッドはその都度レンタルし、トイレは温水洗浄便座という。青森県警では16〜18年、留置担当の警察官ら計約130人が障害者支援施設の職員から介護研修を受けた。

   ◇    ◇   

 16年施行の障害者差別解消法は、警察を含む公的機関に障害を理由とする不便がないようにする「合理的配慮」を義務付けた。

 九州大の土井政和名誉教授(刑事政策)は「強制的に収容する以上は、留置場でも介護が必要な容疑者への人的配置や設備的対応を考える時期だ」と強調。

 「潜在的に介護が必要な人はもっといる。対症療法は本末転倒」。龍谷大の浜井浩一教授(犯罪学)はこう指摘する。ノルウェーでは高齢者が万引など軽微な罪を犯した場合、警察は勾留せずに医療や福祉の関係機関につないで受け皿を探すという。浜井教授は「本人のためにも新たな被害者を生まないためにも、犯罪の未然防止につながる同様の制度を作るべきだ」と提案する。

 罪を犯した障害者の支援に取り組む山西信裕弁護士(福岡)は「弁護士の要請に応じて、容疑者の接見に社会福祉士も公費で派遣する仕組みが必要」と訴える。

■勾留の要件満たさず

 警察実務に詳しいジャーナリスト大谷昭宏さんの話 男は微罪での現行犯逮捕で、証拠隠滅の恐れが低く、車椅子生活で逃亡の可能性もない。刑事訴訟法で定める勾留の要件を満たしていない。警察側は「万引の常習者で再犯の可能性が極めて高かった」と勾留の必要性を説明するだろうが、再犯可能性は裁判所が判断することで理由にならない。警察も逮捕・勾留ではなく、ケースワーカーや民生委員と連携し、地域の見守りによる再犯予防に取り組むといった福祉的な対応へと発想の転換が迫られている。

【ワードBOX】犯罪と高齢者

 法務省の犯罪白書によると、刑法犯で摘発された65歳以上の高齢者は1998年には1万3739人(高齢者の割合は4・2%)だったが、2008年は4万8805人(同14・4%)に増加。以後も高止まりし、17年は4万6264人で、高齢者の割合は21・5%と2年連続で2割を超えた。一昨年に摘発された高齢者の罪名別では万引が56・4%と最多、2人に1人は再犯だった。

年金財政が盤石だとウソを付く安倍首相 

また安倍首相が嘘をついている。経済成長が名目GDPの伸びを意味するとしたら、それは「かさ上げ」による。より重要な、家計消費支出や、実質賃金は、伸びていない。その証拠に、税収は言われるほどには増えておらず、国家財政の支出と歳入のグラフはワニの口状態。年金資金の運用益は、株式バブルで一過性に増えたが、昨年末の四半期の3か月間で15兆円損失をだしたように、今後見込まれる株式市況の低下によりさらなる大きな損失を生じる。年金基金のような大口の投資家は、身動きが取れず、損失を拡大することが見込まれるのだ。

財政盤石というのは、口から出まかせの嘘である。

そもそも、年金の始まりは、戦時中に政府が戦費を調達するために国民にその蓄えを出させたことに始まる。戦後、一時、高度成長・人口増加に伴い、年金財政が良くなったことがあったが、その資金を政官は将来の蓄えとするのではなく、自らを利するために浪費し続けた。以前紹介した、年金基金運用担当者のこの言葉が端的にそれを示している。

以下引用~~~

これは、厚生年金保険法作成に携わった戦前厚生年金保険課長だった花澤武夫氏が、昭和61年に厚生省の外郭団体が主催した座談会で話した内容です。
 
その内容は、「厚生年金保険制度回顧録」にまとめられています。
 
「厚生年金保険制度回顧録」
発行:(株)社会保険法規研究会
編集:財団法人 厚生団
 
第159回国会 予算委員会 
第18号 平成16年3月3日(水曜日)でも取り上げられた内容です。
 
それで、いよいよこの法律ができるということになった時、これは労働者年金保険法ですね。すぐに考えたのは、この膨大な資金の運用ですね。これをどうするか。これをいちばん考えましたね。この資金があれば一流の銀行だってかなわない。今でもそうでしょう。何十兆円もあるから、一流の銀行だってかなわない。これを厚生年金保険基金とか財団とかいうものを作って、その理事長というのは、日銀の総裁ぐらいの力がある。そうすると、厚生省の連中がOBになった時の勤め口に困らない。何千人だって大丈夫だと。金融業界を牛耳るくらいの力があるから、これは必ず厚生大臣が握るようにしなくてはいけない。この資金を握ること、それから、その次に、年金を支給するには二十年もかかるのだから、その間、何もしないで待っているという馬鹿馬鹿しいことを言っていたら間に合わない。そのためにはすぐに団体を作って、政府のやる福祉施設を肩替りする。社会局の庶務課の端っこのほうでやらしておいたのでは話にならない。大営団みたいなものを作って、政府の保険については全部委託を受ける。そして年金保険の掛金を直接持ってきて運営すれば、年金を払うのは先のことだから、今のうち、どんどん使ってしまっても構わない。使ってしまったら先行困るのではないかという声もあったけれども、そんなことは問題ではない。二十年先まで大事に持っていても貨幣価値が下がってしまう。だからどんどん運用して活用したほうがいい。何しろ集まる金が雪ダルマみたいにどんどん大きくなって、将来みんなに支払う時に金が払えなくなったら賦課式にしてしまえばいいのだから、それまでの間にせっせと使ってしまえ。

以上引用終わり~~~

元々、積み立て制度で始まった年金が、それでは立ち行かなくなり、現役世代が退職世代を養う賦課方式に、なし崩し的に変更された。

その後、小泉政権になり、いよいよ年金財政がひっ迫し始めたときに、竹中平蔵等が「マクロ経済スライド」を提案した。これは、年金を高齢化の進展に伴い逓減させてゆく仕組み。それが、安倍政権になり作動し始めたということだ。

安倍政権は、この現実を直視せず、自助努力を促し、それに反発が強く起きるのをみるや、年金財政は盤石と嘘をつく。

この年金の「負の歴史」を直視し、4割の国民が非正規雇用の低賃金に呻吟し、一方高齢化が進展する状況で、その打開策を検討するのが、政権与党の責任ではないか。安倍政権には、その能力も気概もないのだ。

以下、引用~~~

安倍首相“老後2000万円”問題、財政盤石を主張

2019年06月17日 19時59分 日刊スポーツ

安倍晋三首相は17日、自民党本部で開かれた全国幹事長会議であいさつし「老後2000万円」問題で拡大する公的年金制度への不安を念頭に「経済の成長により、年金の財政基盤は確かなものになっていると申し上げておきたい」と主張した。

「この6年で経済が10%以上成長し、運用益は44兆円プラスになった。前の政権の3年間と比べ、10倍増えた。年金財政はそれだけ確かなものになっている」と強調。ただ出席者からは、イージス・アショア配備をめぐる防衛省の失態とともに「選挙前に、地方にはマイナスの環境だ」と不満が出たという。

一方、首相は12年前の07年参院選惨敗に触れ「その後、あの悪夢のような民主党政権ができた。再びあんな時代にはできない。まなじりを決して勝ち抜こう」と、今夏の参院選勝利を訴えた。首相の退席後、出席者が甘利明選対委員長に衆参ダブル選の見送りを確認すると「基本路線はその方向」との認識が示された。

~~~

追記;
森永卓郎氏の言では、政府が参院選後になって初めて公表すると言う、年金財政検証では「実質、70歳からの年金支給が提言され、それであっても現在よりも2割減の年金支給額になる」らしい。年金財政が盤石というなら、すぐに年金財政検証を公表すべきだ。それをしないのは、隠すべき何かがあるのだ。これからも、安倍首相の言葉が嘘であることが分かる。

年金についての国会論戦 

常々、国民は国会中継をもっと直接観るべきだと思っている。そこで、どのようなやり取りが展開されているのか、質問者は問題を的確に把握しているか、答弁者はたとえ質問者と立場・思想が異なっても誠実に答えているか、如実に分かるものだ。マスコミは、意図的に国会での議論をぶつ切りにし、特定の結論に誘導しようとする。時間の許す限り、国会中継を我々は観るべきなのだ。

6月10日の参院決算委員会、小池晃議員が「年金問題」について質疑をしている。

こちら。

彼の質問はポイントを突いている。一方、政府側、とくに安倍首相は論点をずらしまくり。そして、このクリップの22分以降、「富裕層・大企業への軽減税率を改め、さらに株式投資による利益への適正な課税により予算を得て、年金の底上げをすべきだ」という小池議員の提案を、「間違った提案」であり、経済をダメにすると安倍首相が断定する。ここは大きな議論の山場だったが、マスコミは果たして報道しただろうか。この部分を編集したクリップは、すでに150万回viewとなっている。

国民の3割は、金融資産を持たない。彼らが年金生活に入ろうとしても、土台無理な話だ。問題になっている、総務省家計調査に基づく退職者の収入支出の差、マイナス5万円という金額には、住居費が1万円ちょっとしか入っておらず、また将来の介護・介護関連費用が計上されていない。マイナス5万円というのは、「あまい見積もり」なのだ。年金が現状のままでは、多くの国民が経済的に酷い困窮に陥る。それは内需をさらに冷え込ませ、年金以外の社会保障の需要を拡大させる。ミクロ、マクロ両方の視点から、安倍首相の判断は誤っている。

参院予算委員会 年金質疑 

昨日の参院予算委員会のテレビ中継を観た。

年金だけでは生活が成立しない、毎月5.5万円「赤字」が出るという金融庁の出した報告案。それは、政府・安倍首相がかねて主張してきた100年安心の年金制度と違うではないか、という野党の問題提起。

金融庁は、あれは平均をとったものであり、年金受給者の生活は個別的であると返答になっていない返答。財務大臣は、「赤字」ではなく、より豊かな老後の生活を送るための提案であるとの主張・・・驚いたことに、自身が諮問したこの委員会の報告書案を、彼は「読んでいない」とのこと。

安倍首相は、論点ずらしの返答を延々と続けた。いわく、マクロ経済スライドを導入したことで、年金が持続可能になった、と述べるばかり。今年の年金は0.1%引き上げられたと自慢気に述べていた・・・これは、物価上昇率からは遠く及ばないだけでなく、安倍政権になってから年金が6%減額されている。そもそも、今後終身雇用を止めると財界が述べているわけで、中高年の非正規雇用が増える。従って、平均賃金は下がる可能性が高い。マクロ経済スライドは、物価上昇率、賃金上昇率の低い方に年金水準を合せる制度だから、今後、年金は減らす、と安倍首相が公言しているようなものだ。いずれにせよ、老後の生活に不安を覚える国民に対して、明確な回答になっていない。

老後のために2000万円貯めておけ、という金融庁の報告の真意は、「国民よもっと投資をしろ」ということなのだ。あの委員会のオブザーバーに、銀行・証券会社がずらっと名を連ねていることからも、それは想像がつく。

今後非正規雇用が増え、正規雇用の非正規化が進むと、年金受給額は減る。老後に必要な年金以外の資金は、飛躍的に増える。2000万円という推計は、厚生年金を満額納め切った夫婦の老後資金であり、国民年金や不十分な厚生年金ではこれでは収まらない。この不足には、介護・それに伴うリフォーム等の資金は入っていない。

うがった見方をすると、官製相場が日銀・GPIFの資金だけでは持たなくなった、国民の財を官製相場につぎ込ませろ、という天の声があったのかもしれない。リセッションに入った世界経済下、官製相場のために湯水のように資金をつぎ込んだ日銀・GPIFは、やがて巨大な損失を抱えることが明らかになるだろう。

国民のことを考えていないのは確実だ。国民のことを考えるなら、高額所得者、大企業、投資利益への課税を強化して、それを社会保障の財源にすべきという小池晃議員の提案が政府から出てくるはず。小池議員の提案に対して、それは経済に深刻な打撃になると安倍首相は答えた。政府が、どちらを向いているのか改めて明らかになった瞬間であった。

年金財政の破たんが見えてきた 

既出のトピックス。年金に直接関与する厚労省ではなく、金融庁に「指針案」として出させるという狡猾さ。

このアドバルンを挙げて、あまりに反発が強ければ、「案」だからと撤回する積りなのだろう。そして、金融庁に発言させるのも、これまでの年金行政の責任追及を逃れるための方策だ。

そして、改元騒ぎのこの時期に、これほど重要な指針をさらっと公表する狡さ。

やれ、国民は、トランプだ、首相と芸能人の会食だと浮かれている。政府は、予算委員会を80日間以上も開催をせず、年金問題や、さまざまな外交問題の議論を行おうとしない。お祭り騒ぎで政権支持率が上昇したところで、総選挙、そして改憲へ突き進む。

改憲内容は、国民の主権・基本的人権を押さえつけ、政府に最大限の権力を付与するものになっている。一旦、この改憲が行われれば、わが国は完全な独裁国家となる。そして、これまでの杜撰な政権運用が、国民の犠牲によってチャラにされるのだ。

以下、引用~~~

ついに年金不足を政府が明言、運用失敗で15兆円を溶かしながら国民に自助を求める非道さ=今市太郎
マネーボイス 5/26(日) 12:43

5月22日、金融庁が「資産寿命」についての指針案を発表。公的年金だけでは望む生活水準に届かないことを明言し、国民に「自助」を求めたその内容に批判が集まっています。(『今市太郎の戦略的FX投資』今市太郎)

年金を謳って国民から金を巻き上げる詐欺?不足の責任はどこに…

ついに「年金不足」が明言された

5月22日、金融庁が日本の国民の資産寿命について初の指針案をまとめ、その原案を開示しました。その内容を巡って、大ブーイングが起きています。

正確な詳細はこちらのPDFでご覧いただけますが、ごくごくかいつまんでその中身を言えば、少子高齢化が現実のものとなり年金の給付水準を維持することがもはや困難であることを明言しています。

※出典:金融審議会市場ワーキング・グループ「高齢社会における資産形成・管理」報告書(案)

国民の誰しもが薄々感づいていたことが、とうとう文書で明文化されてしまう事態となったわけです。

現状の年金給付額でも、老後は1,300〜2,000万円ほど足りなくなる

ご丁寧に不足額について極めてリアリティの高い内容を開示して、リスクを煽っています。

この文書では、夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職の世帯を例に挙げており、現状の給付でも毎月の不足額が平均約5万円にのぼり、老後の人生が20〜30年のあるとすれば総額は単純計算で1,300〜2,000万円の不足になるとしています。

恐らく今後、給付年齢の後ずれがより明確になり、70才から下手をすれば80才にまで引き上げられることになれば、不足額はこんなものではなくなる可能性が一段と高まることになります。

政府は一方で、仕事を持つ高齢者は70歳過ぎまで年金の保険料の支払いを検討しているわけで、これではいくら支払っても何の意味もないことが明確です。

そもそもこういう試算文書を、なぜ金融庁がまとめるのか? 監督官庁は厚生労働省ではないのか?ということも大きな疑問となります。

株価の人工値付け相場で年金資金をまんまと溶かした安倍政権

会計検査院は4月24日、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)のリスクの高い運用方法に対して、異例の警鐘を鳴らす発表を行っています。

しかし今頃になって、つまり損をしまくってから問題を指摘されても、後の祭りであることは間違いありません。

GPIFは安倍政権のアベノミクス政策に同調する(あるいは強要される)かたちで、2014年10月に投資のポートフォーリオの見直しを実施し、国内株の比率を12%から25%へと倍増させ、外国株の比率も同様に25%へと高めています。

その結果、2018年10〜12月に米株が暴落し、日本株も連動して下落した時期のたった四半期だけで、150兆円の資産合計の1割となる15兆円をいとも簡単に溶かしてしまうという大失態を犯しています。

年金は結局、ただの税金だった

株価連動政権である安倍政権は、民主党政権時代よりも大幅に株価が上がったことを常に自画自賛しています。

しかし結局、企業の含み益は大幅に拡大しているものの、大多数の国民にはなんら恩恵は与えられていません。

国内株の上昇でも、ほとんどの利益をお持ち帰りしたのは海外のファンド勢に過ぎないという、とてつもないネガティブな成果しか上げられない状況に至っています。

どうせ国民の資金ですし、少子高齢化を理由にすれば、年金の支給が激減しても多くの国民の理解を得られるとでも思ったのかも知れません。

この年金の保険料というのは体のいい税金にすぎず、なんら年金として支給されるような代物ではないことが改めて青天白日のもとにさらされたことになります。

株価買い支えに年金を投入してしまった愚かさ

少子高齢化で年金の支給が減額になる、もしくはさらにままならない状況に陥ってしまうこと自体は安倍政権の責任ではなく、もともとの制度問題であるといえます。

しかしアベノミクスなどと名乗って2013年から日銀まで巻き込む形で下落に転じる日経平均を無理やり買い支え、その原資に年金の原資まで投入させてしまったのは、明らかに安倍政権の犯罪的行為に他なりません。

これは年金ではなく年金を謳って国民から金を巻き上げた詐欺行為にあたるもので、少なくとも保険加入者に加入金額分をすべて返済すべきではないでしょうか。

日銀の岩田副総裁は日銀債務超過は恐れるるに足らずと豪語していますので、さっそくMMT理論をさらに深めることで年金救済国債を乱発し、日銀がすべて購入すれば国民の年金支払い原資など簡単に返済できるはずです。

このまま「株の買い支えのために年金原資が溶けてなくなっても仕方ありません」とは絶対に言えないところに、我々は今立ち竦んでいる状況です。

これで政権の支持率も下がらないというのは、個人的にはまったく理解できません。

MONEY VOICE