国家主義者の安倍首相が、新自由主義的政策で行っていること 

規制緩和を一地域にだけ行い、それで経済浮遊効果を狙う経済特区は、小泉政権時代から名前を変えて実施されてきた。

安倍政権では、国家戦略特区という呼称になっている。経済特区は、基本的に規制緩和によって経済発展を期するという点から、新自由主義的な政策である。安倍首相は、国家戦略特区を設けているが、思想的にはナショナリストではなかったのか。新自由主義とナショナリズムは、思想的には背反すると思われるのだが・・・。

だが、その背反は、安倍首相にとってはどうでも良いことだったのかもしれない。

今治市に加計学園が獣医学部を設置するという話は、こんな経過だ。

2015年6月、今治市は、安倍首相が議長を務める国家戦略特区会議に、「国際水準の獣医学教育特区」を提案した。それまで、2007から14年まで、今治市は、同じ提案を複数回経済特区会議宛に行ってきたが、ことごとくはねられていた。これまでの政権と、獣医師会の見解では、獣医師数は足りており、また課題として挙げられた新型感染症等は獣医学部以外でも研究ができるというもっともな棄却の理由であった。ところが・・・

2015年11月、国家戦略会議は、今治市の提案を受け入れる。この際、京都産業大学と京都府が合同で、同様の獣医学部設置を提案していたが、こちらは却下。国会の論戦からすると、京都側の提案書の方が充実していたらしい。国家戦略会議は、今治市の提案を受け入れる理由として、「獣医師の偏在解消」を挙げた・・・これは、某医学部の新設理由とそっくりである。医学部新設の際に強く批判されたことが、ここでも当てはまる。獣医師の少ない地域に獣医学部を作っても、同学部を卒業して、そこに卒業生が留まるという保証は何もない・・・したがって、この理由は無意味である。

2016年1月、文科省は、今治市での獣医学部新設の公募を行った。だが、期間はたった1週間だった・・・出来レースの臭いが漂う。加計学園だけが、これに応募し、それが採用された。37億円相当の今治市の土地が、加計学園側に無償譲渡され、64億円の財政支援を今治市が行うことになった。今年3月には着工している。施工業者は、逢沢一郎・元外務副大臣(衆院・岡山1区)の従兄が経営するアイサワ工業(本社・岡山市)。

しばしば報道されている通り、加計学園理事長と安倍首相は、非常に親しい間柄である。また、加計学園理事長は日本会議に入っており、歴史修正主義による教科書を出版する育鵬社をサポートしている。

加計学園は、千葉県銚子市に千葉科学大学を創設し、やはり9.8haの土地の無償供与と、92億円の財政支援を銚子市から受けている。銚子市は、そのために財政が悪化した。吉備国際大学等という加計学園系列の大学でも同様の疑惑がある。

これらすべて、安倍首相が、表面上新自由主義的な政策の経済特区を利用して、身近な知り合いに利益供与をしている、という疑惑である。公的資産を経済特区の名のもとに、特定の民間組織、民間人に譲り、利益を得させる、その特定民間組織・民間人とは、極右的な国家主義によって結ばれている、という構図だ。

安倍首相は、小選挙区制度により、歪な議席数を獲得し、政治のなかでは表面上一強の状態にある。絶対得票率は2割前後しかないのだ。だが、獲得議席数により、安倍首相に異を唱える与党議員は皆無だ。また、新設した内閣人事局を通して、安倍首相は行政にも絶大な権力を行使している。そうした権力基盤に立ち、上記の疑惑の構図が成立する。これをそのままにしておいて良いのだろうか。

真実への畏れがない 

「森友学園問題に、私、昭恵が関わっていたら、私は首相だけでなく議員も辞める」と安倍首相は国会審議中に述べた。

だが、その下りも含めて、森友学園問題に関する議事録は、籠池理事長証人喚問に関するもの以外、すべて消滅している、らしい。

森友学園に行政がどのように対処したのか、安倍昭恵氏がどのように関わったのか、政府は全く明らかにしていない。むしろ事実を隠蔽することだけに終始している。

凄まじいやり口である。

自らの言動に責任を持たぬこのやり方は、彼らが今後さらに大きな権力を持つ事態になると、さらに酷くなることだろう。真実に対する畏れというものがない。

国民は、このような人物に国政を預けていることをよくよく自覚すべきだろう。

4月4日付、バザップより引用~~~

今国会の衆参両院の議事録から、自民党が主導して行った籠池理事長への証人喚問に関する下りを除いた森友学園問題の議事録が全て消滅しているということになります。
もちろん議事録が自動的に消滅するはずはないため、森友学園問題に関して提出を要求された多くの資料や文書と同様に「提出されていない」だけと見るのが妥当でしょう。
我々国民が代表として政治家を送り込む国権の最高機関たる国会の当たり前のスキームが行われていないとすれば、その理由は何なのでしょうか?今流行りの「忖度」が行われた可能性を捨てることはできません。
歴史修正主義という言葉がありますが、私たちが見ているのは目の前の現実がリアルタイムで修正されていく様子そのものなのかもしれません。

厚顔無恥の輩 

森友学園だけではなく、全国的に常習だったのかもしれない。愛国精神を国民に強要しつつ、こうして公的資金、資産をネコババ同然の仕方で手に入れる人物の行為だ。日本会議、自民党の所属、ないしそれらに親和性がある経営者であるところもそっくりだ。

表向き愛国精神を唱道する、その精神たるや、腐敗しきっていないか。石原・田母神・甘利等々。彼らは、愛国精神を説きつつ、それによって得られる特権、利権で、富を得ようとしてきた。厚顔無恥の輩だ。

加計学園の疑惑に注目だ。

以下、引用~~~

東京でも「森友学園的」補助金疑惑 日本会議に所属する政治家親族の保育園
週刊金曜日 3/29(水) 12:32配信

“森友学園問題”が国会を揺るがすなか、日本会議に所属する田中ゆうたろう東京都杉並区議会議員(自民党、会派名・美しい杉並)の家業である幼稚園と保育園をめぐり、うさん臭い事実が発覚した。

(1)「公共目的」に使うという建前で幼稚園が国有地の払い下げを受ける、(2)その土地を幼稚園から保育園に貸し付ける、(3)保育園は杉並区に「賃借料」に対する補助金を申請する――といった複雑なやりかたで、計約4800万円(4759万2000円)の補助金が支払われていたのだ。

 保育園用地に関する補助金は賃借が対象で購入の場合は認められない。制度を悪用した「値引き工作」である疑いは濃厚だ。

 幼稚園の運営主体は学校法人山本学園で、理事長は田中区議の祖母・山本澄氏。田中区議は副園長である。一方保育園は社会福祉法人明愛会で、理事長は田中区議の母親・田中悦子氏。田中区議自身も理事だ。もともと一家で幼稚園を経営していたのが、2014年に保育園事業を新設。疑惑の補助金は開園作業に伴って浮上した。

【補助金取得の“からくり”】

 問題の土地は東京・杉並区和田の明愛幼稚園に隣接する公務員宿舎跡の国有地403平方メートル。これを山本学園が財務省から随意契約で購入したのは2013年2月のことだ。

 代金は約1億9000万円。通常国有地の売却は入札で行なわなければならないが、「公共目的」なら随意契約でも構わない。関東財務局によれば、山本学園の方から「公共目的」だとの申請があり、それを認めて随意契約に応じたという。売却金額が比較的小さいことから第三者機関である国有財産関東地方審議会にも諮られず、財務省内部で売却を決定したという。

 13年11月、社会福祉法人「明愛会」の設立を杉並区が認可。理事には前教育委員で「新しい歴史教科書をつくる会」教科書の強力な推進者だった宮坂公夫氏(故人)らが名を連ねた。そして土地購入から1年もしない14年1月、明愛会と山本学園との間でこの旧国有地を賃貸借する契約が結ばれる。

 やがて保育園施設の建設工事が始まる。受注したのはニッケン建設(株)。建設費は1億6600万円。工事と並行して補助金の手続きもなされる。建設関係(整備費)で約1億1600万円、加えて土地の賃借料(定期借地一時金)として約4800万円の補助金申請が区に対してなされる。賃借料4800万円の補助金申請の根拠は前述した山本学園との「賃貸借契約」だ。借地料34年分の前払い。補助金の財源は杉並区と東京都でそれぞれ半額を負担している。

 補助金はすべて認められ、計約1億6400万円の補助金が明愛会に支払われる。建設費のほぼ全額を補助金でまかなった計算だ。

 この補助金は保育所不足解消を目的とした制度で、「保育所の創設、改築、大規模施設整備等に要する経費」に加えて「土地又は建物の賃借料」も対象になる。しかし、「土地の買収又は整地に関する費用」は対象外だ。

 つまり、かりに問題の国有地を直接明愛会が購入していれば4800万円の補助金はなかった。明愛会に土地を買うだけの資金がなければ、国有地を借りて補助金で賃借料を国に払えばよい。あるいは山本学園が、買った旧国有地を明愛会に無償で貸す、または寄付する方法もある。そうした公費支出を減らす常識的なやり方を採用せず、あえて賃貸借という手段をとったのは奇妙だ。「4800万円」が目的だったと考えるほかない。山本学園は「公共目的」を条件に随意契約で国有地の払い下げを受けた。だがじっさいは「営利目的」だから、財務省との契約に違反している可能性がある。

 こんなことが見逃されてよいものか。関東財務局東京財務事務所は「国有地購入の目的が保育所だとは聞いている。それ以上は個別の案件なので……」と歯切れが悪い。杉並区保育課は「手続きが整っており、問題はない」と説明。山本学園と明愛会、田中区議に質問文を送ったが、本稿の締め切りまでに回答がなかった。

(三宅勝久・ジャーナリスト、3月17日号)

安倍首相、ますます窮地へ 

安倍昭恵氏付きの谷査恵子氏から、籠池理事長に送られたFAXの内容は、ゼロ回答であるから、安倍昭恵氏はこの件に関与していない、というのが安倍首相、菅官房長官の主張だ。

だが、下記の通りリテラが報じるように、そのFAXで返信する元になった、籠池理事長から谷氏への依頼の手紙の内容が、参議院決算委員会で明らかにされた。その手紙とFAXの内容、その後の経過を見ると、籠池理事長の要望は、満額回答を得て、それが即座に実行された、ということだ。一民間人の要望に、行政がこのように好意的に、そして迅速に対応することはありえない。何らかの力が働いた、神風が吹いた、ということだ。

さて、安倍首相は、どうするのか。ネットで出回った辻本議員に関わるデマニュース・・・fake newsと今風にいうべきか・・・を、安倍首相は答弁で取り上げた。それで、森友疑惑から皆の視線をそらせられると考えたのだろうか。しかし、それが根拠のないネット由来のデマであることは明らかだ。安倍首相の国会答弁での軽さは、稲田防衛大臣と良い勝負だ。あの安倍首相の姿には、トランプ大統領がダブって見える。

安倍昭恵氏、関係した官僚を、籠池氏と同じ土俵、証人喚問の席に呼び、証言を得るべきだろう。ことは、民主政治の枠組みを私的に利用した深刻な問題がかかわっている。

籠池氏を偽証で告訴する、という政府・自民党筋の動きもあるらしい。が、告訴に踏み切ると、安倍首相・政府が真相究明を放棄した、むしろ安倍首相が疑惑に関わっていたことを自ら証明することになる。

リテラより、引用~~~

政府が隠していた籠池手紙の中身が判明
森友問題で政府が隠していた手紙の中身が判明!籠池理事長から昭恵夫人への口利き依頼はゼロ回答どころか満額回答だった

2017.03.28

FAXによって安倍昭恵夫人の土地取引への関与が取り沙汰されているが、本日、さらに驚きの“物証”が出てきた。本日開かれた参院決算委員会で、共産党の大門実紀史議員が疑惑の“手紙”の内容に踏み込んだのだ。

 この手紙というのは、籠池泰典理事長の証人喚問の際、自民党の西田昌司議員が公開した籠池理事長から昭恵夫人付きの職員である谷査恵子氏へ送ったとされる封筒の中身にあたるもの。この手紙の返答が、件のFAXだと見られていた。証人喚問で西田議員はなぜか封筒のコピーしか取り上げず、肝心の中身に触れようとしなかったのだが、この手紙のコピーを共産党が独自に入手したのだという。

 そして、この手紙の中身は衝撃的なものだった。大門議員は手紙のなかで籠池理事長が谷氏へこのような依頼をしていたと明かす。

「定期借地契約が10年なのは短すぎる。50年契約にした上で、じつはいちばんの眼目は『早く買い取ることはできませんか』ということ」

 件のFAXでは、籠池理事長が土地の買い受け特約が10年であるところを50年契約にできないかともちかけていたと思われ、実際に財務省の国有財産審理室長は〈これ以上の長期定借は難しい状況〉と返答していた。だが、この手紙の本題は契約期間の延長ではなく、「国有地を早く買い取りたい」ということだったのだ。

 しかも、籠池理事長は手紙のなかで「賃料が高い」「賃料を半額程度にしてもらえないか」と要望。また、工事費の立て替え払いについても「平成27年度予算で返してくれると言ったのに、平成28年度に遅れるのは何事か」と記述しているという。

 この手紙の内容は極めて重要だ。なぜなら、これらの籠池理事長の要望は、その後、すべて叶えられているからだ。手紙は2015年10月26日に送られたものだが、その後、2016年4月6日という平成28年度予算がはじまってたった6日というスピードで工事費の立て替え分1億3176万円が支払われ、さらには同年6月20日にごみの撤去費用8億1900万円を差し引いた1億3400万円という格安価格で国有地を売却。15年5月に近畿財務局と締結した貸付契約では月額賃料が227万5000円だったが、この16年6月の契約では、頭金が2787万円、毎年1100万円と延納利息1%という10年間分割払いという内容で、月額にすると100万円以下となる。手紙当時の月額賃料227万5000円から見事に「半額以下」となっているのだ。

安倍首相ー今井尚哉ー谷査恵子というライン 

情報速報ドットコムに面白い情報が載っていた。こちら。

安倍昭恵氏付けという立場の谷査恵子氏が、「一人で籠池氏の陳情を受け、独自に財務省に紹介し、そして籠池氏に対する返答の文書を作った」というシナリオは、まず崩れているので、この三名の繋がりは結構興味深いものだ。

安倍昭恵氏以外に、今井尚哉氏の証人喚問も必要だ。

この人物の存在が、安倍内閣がことごとく通産省寄りである理由のわけだ・・・。

郷原信郎氏による、安倍昭恵氏「弁明」の批判的分析 

安倍昭恵氏が、籠池氏の証人喚問を受けて、4時間後にFacebookに公開した「反論」がある。

その「反論」には、形式・内容の疑問点が多くあり、官僚が急いで作りあげた文章である可能性が高い、と元東京地検検事の郷原伸郎氏が指摘している。もっともな内容である。安倍昭恵氏を証人喚問すべき条件が揃った。

菅官房長官が、上記証人喚問終了直後に記者会見で公表した書類がある。安倍昭恵氏付きの、谷査恵子氏が籠池氏に送ったFAXだ。そのFAXをもって、谷氏が、自分で受けた籠池氏からの依頼を、財務省に紹介し、自分の判断で返答した、したがって安倍昭恵氏の関与はないと、官房長官は結論づけた。

しかし、官僚は、上司の判断・指示無しに、自分一人でそのようなことは絶対行わない。

また、これが「ゼロ回答」だから、関与したことにならないと菅官房長官・安倍首相は言うが、そうではない。

工事代金の支払いを急いでほしいという籠池氏の要望は、しっかり予算化され普通はあり得ない速さで執行されている。籠池氏の意向に沿う内容になっている(すでに何度か述べた通りである)。恐らく安倍昭恵氏の指示のもと、谷氏は、財務省に掛け合い、それに対して「国有財産審理室長」が「平成28年度での予算措置を行う方向で調整中」と回答していた──。つまり、安倍昭恵氏側はは国有地の取引に関して財務省から回答を引き出していたのだ。

谷氏は、30歳台のノンキャリア―の官僚だ。彼女にすべての責任を負わせるのは、酷というものだ。当初、官房長官は、谷氏の個人情報を載せたままのFAXを記者たちに配った。官房長官がいかに慌てていたか、ということだろう。このFAX配布によって、安倍昭恵氏、安倍首相が墓穴を掘ったことになった。

元検察官の郷原信郎氏が、安倍昭恵氏のコメントについて論評した文章、少し長いのだが、引用掲載する。元検察官だけあって、
納得させられる分析だ。ただ、一番最後のパラグラフは、首肯できない。この問題は、権力を乱用して、自分に近いものに権益を優先的に与えるという権力者の腐敗を端的に表している。いわば、民主主義による国の形を根本から崩す出来事なのだ。この問題が、内政・外交の問題と比べて取るに足らないということにはならない。

引用文中、ブログ主が、強調すべきと考えた部分を青に色付けした。

「武田康弘の思索の日記」より引用~~~

郷原信郎
2017年03月25日 19:46
昭恵夫人Facebookコメントも“危機対応の誤り”か

 森友学園籠池氏が、昭恵夫人を通して安倍首相から100万円の寄付を受領したと発言した直後に、自民党竹下亘国対委員長が、「総理に対する侮辱だ。たださないといけない」と述べ、自民党側から「籠池氏証人喚問」を仕掛けたことについて、当ブログで【籠池氏証人喚問は、自民党にとって「危険な賭け」】として、自民党側の対応を疑問視し、その後も【籠池氏証人喚問、高度の尋問技術が求められる自民党質問者】として、自民党側の証人喚問への対応に困難さを指摘し、それを理解しているとは思えない自民党側の対応について、【籠池氏問題に見る”あまりに拙劣な危機対応”】と述べた。

3月23日に行われた証人喚問では、籠池氏は、昭恵夫人が森友学園の小学校設置構想に主体的に関わっていたことを印象づける証言を行い、それに対して、与党側の「反対尋問」としての質問も、籠池氏を「嘘つき」呼ばわりするだけで、ほとんど空振りに終わった。それどころか、土地問題について籠池氏側から依頼を受けた昭恵夫人付の官僚が籠池氏側に回答をファックス送付した事実も明らかになり、安倍昭恵夫人が関わった「口利き」疑惑が表面化するなど、籠池氏証人喚問は、森友学園問題に決着を付けるどころか、事態を一気に深刻化させることになった。

籠池氏が「昭恵夫人を通じて安倍晋三首相から100万円の寄付を受けた」という話に反応して、拙速に「証人喚問」に持ち込んだ段階で、このような結果は目に見えていたはずだ。

結果的に、籠池氏証人喚問は、自民党、首相官邸にとって最悪の結果に終わり、まさに、“拙劣極まりない危機対応”であったことが明らかになった。政権与党の自民党側としては、今後はそのような間違いを犯さないよう反省しなければならなかったはずだ。

ところが、籠池氏証人喚問終了のわずか4時間余り後の午後9時半頃、私が、テレビ朝日のインターネットテレビ番組「AbemaPrime(アベマプライム)」に、「安倍総理に最も近いジャーナリスト」と言われる山口敬之氏とともに出演している最中、昭恵夫人がコメントを出したとの速報が流れた。番組終了後に確認したところ、昭恵夫人個人のフェイスブックのタイムラインに掲載されたものだった。

昭恵夫人のコメントを個人のフェイスブックで出したのは、昭恵夫人個人の立場でのコメントであることを強調するためであろう。実際に、「森友学園に関する問題についての初めての昭恵夫人個人のコメントが籠池氏の証人喚問の直後に出された」ということで、報道でもかなり大きく取り上げられている。

しかし、以下に述べるとおり、細かく分析すると、昭恵夫人のフェイスブックコメント(FBコメント)の形式・内容には、多くの疑問があり、今後、昭恵夫人の証人喚問を求める声がますます強まると予想される中で、かえって、安倍首相側、官邸側にとってマイナスに作用する可能性が強いと考えられる。

 まずFBコメントを全文引用する。(下線は筆者)

 本日の国会における籠池さんの証言に関して、私からコメントさせていただきます。

①寄付金と講演料について

私は、籠池さんに100万円の寄付金をお渡ししたことも、講演料を頂いたこともありません。この点について、籠池夫人と今年2月から何度もメールのやりとりをさせていただきましたが、寄付金があったですとか、講演料を受け取ったというご指摘はありませんでした。私からも、その旨の記憶がないことをはっきりとお伝えしております。

本日、籠池さんは、平成27年9月5日に塚本幼稚園を訪問した際、私が、秘書に「席を外すように言った」とおっしゃいました。しかしながら、私は、講演などの際に、秘書に席を外してほしいというようなことは言いませんし、そのようなことは行いません。この日も、そのようなことを行っていない旨、秘書2名にも確認しました。

また、「講演の控室として利用していた園長室」とのお話がありましたが、その控室は「玉座の間」であったと思います。内装がとても特徴的でしたので、控室としてこの部屋を利用させていただいたことは、秘書も記憶しており、事実と異なります。

②携帯への電話について

次に、籠池さんから、定期借地契約について何らか、私の「携帯へ電話」をいただき、「留守電だったのでメッセージを残した」とのお話がありました。籠池さんから何度か短いメッセージをいただいた記憶はありますが、土地の契約に関して、10年かどうかといった具体的な内容については、まったくお聞きしていません。

籠池さん側から、秘書に対して書面でお問い合わせいただいた件については、それについて回答する旨、当該秘書から報告をもらったことは覚えています。その時、籠池さん側に対し、要望に「沿うことはできない」と、お断りの回答をする内容であったと記憶しています。その内容について、私は関与しておりません。

以上、コメントさせて頂きます。

平成29年3月23日

安倍 昭恵

まず、形式面から、このFBコメントは、少なくとも、昭恵夫人の他の投稿とは多くの点で異なり、昭恵夫人自身が自ら書き込んで投稿したものかどうか疑問がある。

一つは、昭恵夫人のフェイスブックの投稿は、すべて年号が西暦表示になっており、数字はすべて半角表示であるのに、このコメントでは年号が元号で表示され、数字がすべて全角で表示されている。フェイスブックでは常に西暦表示を使っている昭恵夫人が、森友学園で講演をした日を「平成27年9月5日」と自ら書くことは考えにくい。また、昭恵氏のフェイスブックでは、通常、数字は半角で使われており、全角を用いているものは見当たらない。

また、昭恵夫人が使うとは考えにくい、典型的な「役人用語」が多く使われている(コメントの引用にアンダーラインを引いた部分)。特に「旨」「当該」「何らか」などの言葉は、典型的な「官僚的、公用文書的表現」であり、そのような役人仕事、公的事務の経験がない昭恵夫人が書いた言葉としては違和感がある。

これらのことから、このFBコメントは、昭恵夫人が直接フェイスブックに書き込んで投稿したのではなく、別に作成された文書を、フェイスブックの投稿欄にコピー・アンド・ペーストしたのではないかと考えられる。

内容面からしても、昭恵夫人自身が書いたものではない疑い »

次に、内容面からしても、昭恵夫人自身が書いたものではない疑いがある。その後の菅官房長官の記者会見での説明や、安倍首相の参議院予算委員会での答弁と比較すると、むしろ、証人喚問での籠池証言に対する「首相官邸側の反論ないし弁明」そのものであり、官邸側が作成して、昭恵夫人に投稿を依頼したのではないかとさえ思える。

まず、このFBコメントは、(1)100万円の寄付を行っておらず、10万円の講演料も受領していないこと、(2)「秘書に席を外すように言った事実」がないこと、(3)講演の控室が園長室ではなく「玉座の間」であったこと、(4)籠池氏からの携帯電話の内容、(5)籠池氏から秘書に対して書面で問い合わせを受けた件についての秘書からの報告を受けたこと、(6)「要望に沿うことはできない」という内容の回答をする旨の報告を受けたことという、籠池証言に対する首相官邸側の主要な反論をすべてカバーしている。

これだけの内容を過不足なく、籠池証言から僅か4時間余り後に、昭恵夫人が自らの記憶に基づき考えをまとめて、自ら投稿したとは、他の投稿や携帯メールの文面からすると、考えにくい。

しかも、(3)は、講演料や寄付金のことについて「記憶から飛んでしまって」「全く記憶がない」と言っている昭恵夫人が、1年半前の講演での控室が「園長室だったのか、それに隣接する玉座の間だったのか」具体的に記憶しているとは考えにくい。

(5)(6)についても、谷査恵子氏が籠池氏から受け取った手紙と、それへの対応として文書をファックス送付したことについての報告を言っているものと思えるが、この点についてのFBコメントの内容は、ファックス文書に書かれている内容と整合している。この点についても、現金の受け取りの有無について全く記憶のない昭恵夫人が、谷氏からの報告内容については明確に記憶しているということは極めて考えにくい。しかも、政府側は、谷氏が籠池氏からの手紙に対応したことは、「総理大臣夫人付職員」の「公務」ではなく、谷氏の公務員「個人」としての対応だったと説明しているのであるから、なおさらである。

これらのことから、このFBコメントは、首相官邸側で、籠池証言に対する反論として作成したものを、昭恵夫人のフェイスブックで発信させた可能性が高いと考えられる。ネット上の他のブログでも、昭恵夫人が書いたものではないとの見方が見られる(小林よしのり氏【アッキード事件の証明】など)。

偽証の制裁の下で証言した籠池氏と正面から相反するFBコメントが出されたことで、昭恵夫人の証人喚問を求める声が一気に高まっている。

もし、昭恵夫人の証人喚問が行われた場合、或いは記者会見を行った場合、100万円の寄付をしたことや10万円の講演料受領や谷氏を通じての「口利き」について質問されることになるが、その場合、籠池証言の直後に、昭恵夫人個人のフェイスブックでの投稿という形式で公表したコメントについて、その作成と投稿の経緯について質問を受けるのは必至だ。その場合、昭恵夫人に、上記の重大な疑問を解消する説明ができるだろうか。

今回のFBコメントを出したことによって、今後、首相官邸側としては、これまで以上に、昭恵夫人を、証人喚問はもちろん、記者会見の場にも立たせることはできないということになるのではないか。

しかし、会見等を避ければ避けるほど、首相官邸側が作成したコメントを昭恵夫人がフェイスブックで投稿した疑いは一層深まることになる。それは、昭恵夫人個人の私的行為と、首相官邸の対応とが「一体化」していることを示す事実であり、これまで安倍首相が繰り返してきた「妻の言動は独立した個人としてのもの」との答弁にも重大な疑問を生じさせることになる。

昭恵夫人にも確認して官僚側で作成した文書なのであれば、「個人のフェイスブックでの投稿」という形で、昭恵夫人が自らコメントしたかのように見せかけるような小細工はせず、昭恵夫人のコメントをまとめたものとして、官邸が公表するのが正直なやり方だ。昭恵氏の証人尋問を回避しようとしたことが、かえって昭恵夫人を窮地に追い込むことになりかねない。

安倍首相は国会で、昭恵夫人が「100万円の記憶がないのですが」と籠池氏の妻にメール送付したのち、返信がなかったことを、100万円の寄付がなかったことの証明であるかのように言っているが、すでにその100万円の問題について籠池氏が証人喚問されることが確定的になっている状況で、籠池氏の妻がその問いかけに答えなかったからと言って、100万円の事実を否定する根拠にも、昭恵夫人の喚問を拒否する理由にもならない。

菅官房長官は、谷査恵子氏が籠池氏の求めに応じて財務省に照会していたことを示す資料を、証人喚問終了と相前後して、記者会見で報道陣に配布したが、その際、谷氏のメールアドレスや携帯電話番号という重要な個人情報をマスキングしないまま配布したとして、翌日の国会答弁で謝罪した。証人喚問での籠池証言によって、官邸側が相当な混乱に陥っていたということだろう。

そのような官邸の混乱状態の中、籠池証言に対する反論を大慌てで作成し、昭恵夫人個人のコメントとしてフェイスブックで出すことを決定し、喚問終了後4時間余りで急きょ公表したとすると、証人喚問を提案することの決定と同様に、あまりに拙速であり、これもまた危機対応の重大な誤りだと言わざるを得ない。

森友学園問題は、国家予算、外交、防衛等の問題と比較すれば、とるに足らない些細な問題である。しかし、その問題で、籠池氏一人に、翻弄され、狼狽し、危機対応の誤りを繰り返している首相官邸の対応を見ていると、この状態で、一層緊迫化する北朝鮮問題など、国家としての重要問題への対応は大丈夫なのかと、不安にならざるを得ない。

「引き続き、当方としても見守ってまいりたい」は、一私人の言いくさか? 

「安倍昭恵氏付き」という立場の公務員が、籠池氏から個人的に財務省等への働きかけを依頼され、それに自ら対応し、そして「引き続き、当方としても見守ってまいりたい」と締めくくるあのFAXを籠池氏に送るものだろうか?安倍首相、政府の主張は、「安倍昭恵氏付き」が、勝手に行ったことで、安倍昭恵氏は最後に報告を受けただけだ、というスタンスだ。この主張には、無理がある。

不祥事を起こした政治家が、「秘書が・・・」と秘書に責任をかぶせるのと同じだ。公務員は、こうした業務では必ず上司に伺いを立て、その指示で動く。「安倍昭恵氏付き」の方、何か若い女性官僚らしい、がすべて勝手に行ったというのは余りに苦しい言い訳だ。

安倍昭恵氏は公人ではないという。だったら、「安倍昭恵氏付き」という5名の公務員をあてがうのは止める、ないし安倍昭恵氏が彼らを雇うべきだ。安倍昭恵氏は、首相公邸に陣取り、面会の方と、まるで皇族のように次々に会っているらしい。彼女が私人である、というのは噴飯ものの言いぐさだ。

安倍昭恵氏は、籠池氏が偽証に問われる証人喚問を受けたのと同じ立場に立ち、すべてを説明すべきだろう。facebookで弁解をしても何の意味もない。ことは、国の政治の私物化に関わるのだから、国会の場での説明が求められる。

以下、引用~~~

 3月25日付東京新聞 「妻関与ない」根拠揺らぐ 首相、森友問題で答弁

国有地が「森友学園」に格安で払い下げられた問題で、安倍晋三首相夫人付きの職員が国有地を巡り財務省に照会していたことが判明し、首相が主張していた「私も妻も一切、払い下げに関係していない」との発言根拠が揺らいでいる。学園の籠池(かごいけ)泰典氏は首相の妻昭恵氏が職員に対応させたとの認識を示したのに対し、首相は昭恵氏自身は関与していなかったと主張。だが、少なくとも昭恵氏の秘書役だった職員が動いたのは事実だ。 (金杉貴雄)

 職員が国有地を巡り財務省に問い合わせた内容を籠池氏に送ったのは、二〇一五年十一月。昭恵氏が小学校の名誉校長に就任した二カ月後だった。

 首相は二十四日の参院予算委員会で、照会は職員個人が行ったもので、昭恵氏は関係していない、と繰り返し強調した。だが籠池氏は昭恵氏に頼んだからこそ、職員が動いたとの認識で、昭恵氏と職員は一体と受け止めている。

 二十四日の質疑で共産党の小池晃氏は「昭恵氏の意向も指示もなく、担当者が勝手にやることは絶対ない」と指摘。首相は直接答えず「だから(問い合わせた後)夫人に報告したとファクスに書いてある」などと述べるにとどめ、指摘を否定しなかった。

 昭恵氏は問題発覚まで小学校の名誉校長で、学園との密接なつながりが指摘されていた。だが、国有地を巡り具体的な“証拠”が出てきたことで、事態は変わった。

 首相は「妻が国有地の払い下げに関係していたら、首相も議員も辞める」と断言している。職員の行動が、この「関係」に当たるかが最大の焦点になる。

 籠池氏自身は国有地の大幅値下げは、この職員の行動が影響したと認識している。国有地で新たなごみが見つかったとして三月に面会し交渉したのは財務省国有財産審理室長。職員が国有地を巡り問い合わせをしていたのは、この室長だった。

 職員は籠池氏に送ったファクスで「引き続き、当方としても見守ってまいりたい」と記していた。今後もこの国有地問題に関与していく姿勢があるとも受け取れる。菅義偉官房長官は二十四日の参院予算委で「当方」は誰かと問われると「職員だ」と答え、昭恵氏は関与していないと強調した。しかし、小池氏は「誰が聞いてもおかしい」と指摘し、昭恵氏を含んでいるとの考えを示した。

行政が忖度する背景は、独裁そのもの 

安倍首相・同夫人による政治の私物化、極まれりだ。このブログでも既報のこともあるが、彼らの政治私物化をまとめているブログ『異教の地「日本」~二つの愛する”J”のために』から、こちら。この調子だと、日本のいたるところに、同じような疑惑があるのではないか。

安倍昭恵氏は、九州で行った講演で、「自分は日本のためを考えて行動した。」と述べ、聴衆から拍手を浴びて、涙ぐんだという。安倍首相にしても、同じ気持ちなのかもしれない。だが、政治の私物化が、立法府だけでなく、行政にも浸透していることが、森友学園疑惑で明らかになった。その私物化は、教育勅語を国民に強制しようという勢力による私物化だ。私物化という政治の在り方が問題だが、それによって皇国史観に基づく国民の基本的人権の抑圧、それの実現のための警察国家化がもたらされることこそが問題だ。安倍夫婦の善意から出たことだからと許してはならない。

政治のトップに立つ人間の意図を忖度して、その意図に沿うように過剰に行動する行政・・・お隣の独裁国家を笑っていられない。

菅官房長官の弁明 安倍首相夫人を証人喚問すべきだ 

菅官房長官が、昨日籠池氏が明らかにした、安倍昭恵氏付きから籠池氏宛に送られたFAXの内容等について、弁明した。

彼の論旨は、これは籠池氏と安倍昭恵氏付きの間のやり取りであり、安倍昭恵氏は関わっていない、ということだ。

だが、この官房長官の説明で、この事態は到底納得できない。

籠池氏は、安倍昭恵氏に直接電話をして、このFAXで回答された問題の解決を、安倍昭恵氏に依頼していた。安倍昭恵氏の電話は留守電になっていたが、その電話への対応として、安倍昭恵氏付きが、この回答をFAXで寄こしたはずである。安倍昭恵氏付きが勝手に処理し、回答していたはずはない。

また、万一、安倍昭恵氏自身の直接的な関与がなかったとしても、首相夫人筋からの問い合わせがあったとなると、行政の対応は、一民間人が問い合わせ、要望するよりは、よほど好意的かつ迅速になるはずだ。安倍昭恵氏に道義的な責任はある。こうした構図が生まれた背景には、籠池氏と安倍昭恵氏、さらには安倍首相自身との密接な関係があったことがあるはずだ。

「工事費の立て替え払いの予算化」は、とりわけ行政が森友学園に好意的に対応していることを示している。

一民間人、民間組織が、行政にこのような便宜を図るように依頼しても、門前払いを食らう。この行政の対応は、異例中の異例である。この安倍昭恵氏サイドの行政の働きかけで、ものごとが急速に進んだという籠池氏の実感は真実だったのだろう。

官房長官の弁明は、事実を反映していない。

当初、一民間人を参考人招致することは控えると言っていた政府だったが、安倍首相への籠池氏による「侮辱」があったとして、急きょ証人喚問という厳しい対応を籠池氏に対して取った。国会証言法の私的で恣意的な運用だ。安倍首相は、不敬罪の対象たる国家元首なのか。もしこれが、籠池氏への恫喝、報復でないというならば、問題の解決のためには、安倍昭恵氏、同氏付きへの同じ証人喚問も必要になる。


以下、引用~~~

 3月23日付NHKニュース 「ファックスで回答」 官房長官が首相夫人の関与否定

菅官房長官は午後の記者会見で、国会の証人喚問で、学校法人「森友学園」の籠池理事長が、国有地に関連して安倍総理大臣の夫人の昭恵氏付きの職員からファックスで回答を得たと証言したことについて、籠池氏側から職員に書面が送られ、職員が要望に沿えないとする回答をしたものだと説明し、昭恵氏の関与を否定しました。

この中で、菅官房長官は「事実関係は、籠池氏の国会証言とは異なる。籠池氏側から、昭恵夫人に対してではなく、夫人付きに対し、10月26日消印の書面が送られた。この書面に対して、夫人付きから、ファックスで『籠池氏の要望には沿うことはできない』とお断りのファックスをしている」と述べました。

そのうえで、菅官房長官は「当該文面の内容は、法令や規約に基づく対応を説明したものであり、財務省として国有財産の問い合わせに対する一般的な内容だ」と述べました。

そして、菅官房長官は「夫人付きに、陳情書というのか、そうしたものがきて、それについて財務省に問い合わせをし、結果として、『籠池氏側の要望に沿うことができない』ときっぱりお断りしている。そんたく以前の『ゼロ回答』だったと思う。昭恵夫人は中身には関与は行っていない」と述べ、昭恵氏の関与を否定しました。

また、菅官房長官は、籠池氏が、昭恵氏と2人きりになった際に100万円の寄付金を受け取ったと証言したことについて、「その時は付き添い2人がずっといて、1対1の状況ではなかったと報告を受けており、そこは完全に違っていると思う」と述べました。
さらに、菅官房長官は、記者団が、昭恵氏が公の場で説明すべきかどうか質問したのに対し、「安倍総理大臣が委員会の中で極めて丁寧に説明をしているのではないか。そして、夫人付きも、問い合わせの結果をそのまま報告した資料を出しており、これ以上でも以下でもない」と述べました。

また、菅官房長官は、問題の追及が長引くことによる政権への影響について、「全くない。ただ、国民に理解してもらうことが大事だと思うので、しっかり説明させていただきたい」と述べました。
公表されたファックスには何が?

総理大臣官邸は、菅官房長官の記者会見に合わせて、昭恵氏付きの職員が、元国有地に関して財務省に問い合わせた結果を、森友学園の籠池理事長に伝えるために送ったファックスのコピーを公表しました。

それによりますと、この職員は「財務省本省に問い合わせ、国有財産審理室長から回答を得ました」としたうえで、「大変恐縮ながら、国側の事情もあり、現状ではご希望に沿うことはできないようでございますが、引き続き、当方としても見守ってまいりたいと思いますので、何かございましたらご教示ください。なお、本件は昭恵夫人にもすでに報告させていただいております」としています。
ファックスには、この職員が、籠池氏側から提供された資料をもとに、財務省の国有財産審理室長に問い合わせた結果とされる内容も書き込まれています。

それによりますと、国有地の定期借地権を10年としていることの是非について、「通常、3年を目安にしているが、今回は内容を考慮し、10年と比較的長期に設定したもので、他の案件と照らし合わせてもこれ以上の長期定借は難しい状況だ」としています。
また、定期借地権の設定期間を50年に変更する可能性について、政府としては財政状況の改善を目指す観点から、遊休国有地は即時売却を主流としているなどとしたうえで、「介護施設を運営する社会福祉法人への優遇措置は、特例的に実施しているもので、対象を学校等に拡大することは現在検討されていない」などとしています。

さらに、土壌汚染や埋設物の撤去期間の賃料の扱いについて、「平成27年5月29日付けの合意書に基づき、土壌汚染の在任期間中も賃料が発生することは契約書上で了承済みとなっている。撤去に要した費用は、合意書に基づいて買受の際に考慮される」としています。

そして、工事費の立て替え払いの予算化について、一般には、工事終了時に清算払いが基本だとしたうえで、「森友学園と国土交通相航空局との調整にあたって、『予算措置がつき次第返金する』旨の了解であったと承知している」としています。
そのうえで、「平成27年度の予算での措置ができなかったため、平成28年度での予算措置を行う方向で調整中」としています。
森友学園は、近畿財務局との間で、おととし5月、10年以内の買い取りを前提として借りる「買い受け特約付き定期借地契約」と呼ばれる契約を結んでいました。

また国は、森友学園が廃材などの撤去工事や土壌改良を行ったことを現地で確認したうえで、その費用として、去年、1億3000万円余りを学園側に支払っています。

籠池理事長「FAXで大きく物事進んだ」

森友学園の籠池理事長は、証人喚問を終えた後、記者会見を開き、安倍昭恵総理夫人に電話をしたあと、夫人付きの職員から財務省に問い合わせたうえで送られてきたファックスについて、「このことで大きく物事が進み始めたと私は思っている。その重要なポイントになるファックスだと思う」と述べました。

さらに籠池理事長は「安倍首相と夫人の心を忖度(そんたく)して動いたのではないかと思っている。直接には財務省の官僚の方々ということになってくるんじゃないか」と述べ、国有地に関する契約の際に自らの意向が受け入れられやすくなったとの認識を示しました。

また、偽証罪が問われる可能性のある証人喚問に呼ばれたことについて、籠池理事長は「総理の名誉、総理を侮辱したというだけで、私人を国会で喚問するのはどういうことか。私人を証人喚問するのは異常事態だと思う。少しでも嘘をついたら偽証罪で留置場に入れるとの脅かしが常にあった」と述べ、国会運営のあり方に疑問を呈しました。

安倍首相、限りなくアウト 

今日の籠池森友学園理事長の証人喚問、テレビの中継をほぼ全部見た。

結局、籠池理事長が大阪府議を介して大阪府へ、国会議員・安倍首相夫人を介して財務省等へ働きかけたが、2月に土地払い下げの異様なディスカウントが明るみに出て以降、政治家・官僚から梯子を外された、だったらすべてぶちまけてやる、という籠池氏の思惑のようだ。

証言に出たもののうち、証明されていないことも多いが、安倍首相夫人付きの官僚から籠池氏宛に送られた次のFAXが本物だとすると、安倍首相はアウトだろう。森友学園に便宜を図ったことが判明したら、安倍首相は首相だけでなく議員も辞めると明言していたのだから。

「『10年の定借の是非』『50年定借の変更の可能性』『土壌汚染や埋設物の撤去期間に関する資料の扱い』そして4番(目)が『工事費の立て替え払いの予算化について』というふうなことも書いていただいている。『一般的には工事終了時に精算払いが基本であるが、学校法人森友学園と国土交通省航空局との調整にあたり、予算措置が付き次第、返金する旨の了解であったと承知している。平成27年での予算での措置ができなかったが、平成28年度での予算措置を行う方向で調整中』というようなものをいただいています」

これは政治の私物化以外の何物でもない。安倍首相等は、籠池氏とは思想をともにする同士だと言っておれば良かったものを、「この尻尾はしつこい」等と尻尾を貶め、尻尾切りに走ったことで、尻尾に噛みつかれた格好だ。